地獄のパン作り

私は決めました、パンを焼くと。(倒置法。)理由は、おうち時間を楽しんでいる感じを出したいからです。コロナ禍を逆手にとって敢えて時間を有効に使っている意識が高いタイプの人と思われたいからです。ところで私は今、糖質カットダイエットを行っています。ですから、焼きたてほやほやの美味しいパンを食べることができません。地獄です。それでも私は、焼きます。ちょちょいと作ったパスタを載せるだけでイイネを稼ぐ小娘とは一線を画すために意味が不明な行動をとるのです。おばさんの歪んだ自己顕示欲をなめないでいただきたい! 

幸運なことに、我が家には頂き物のホームベーカリーが眠っています。これは「小娘に一泡吹かせてやりなさい」という神からの思し召しに違いありません。さっそく説明書をめくってみました。…むむむ。単刀直入に言うと、難しい。どのくらい難しいのかというと私の感覚だと、まぁ司法試験とまではいかないけど、東大入試くらいには難しいことが書いてあります。(試験の問題を見たことはありません。)そしてパン作り、奥が深すぎる。どのくらい奥が深いかというと…以下略。ですが、ここで諦めるわけにはいきません。私には「手作りパンを焼いて休日を過ごすなんて素敵なライフスタイルね」と思われて、丁寧な暮らし系いい女の階段をのぼり、小娘にイイネで勝つという大志があるのですから!

→目次で挫折しました。

noteに書くことで己を奮い立たせ今度こそ実行しようと思い付き、ただいまこちらの駄文を書いています。さて、馬鹿真面目に説明書の「安全の注意」や「各部の名称」からシッカリ読み込もうとしたから覚えられずパニックになったと分析しました。私あるあるですね。分からなくなったら戻るとしてとりあえず「基本の食パンの作り方」を読み、作ってみることにしました。するとそのページには「材料を入れてセットする。」とだけ、書いてありました。私は「それだけかーい!」と(心の中で)盛大にコケたぐらいにして、材料のメモをとりました。捏ねるとか、発酵させるとか、しなくていいのかしら? 材料は賞味期限が切れているけれど、うちにあるものばかりでした。

私は賞味期限が切れている強力粉やらスキムミルクやらドライイーストなどの材料を計り、ホームベーカリーに入れて、スイッチを押しました。思っていたより簡単に焼けるのだなぁと感慨にふけること4時間。(ながっっ!!)けっこう時間がかかるんですね。初めてだから4時間もかかるって知らなくて、感慨にふけりながら機械の周りをウロウロしてしまいました。途中からはパンのとってもいい香りがしてきて、空腹状態かつ糖質カット中の私にはとてもつらかったです。

もちもちの食パンが出来上がりました。晴れて「パンを焼ける女」のステータスを手に入れた女(私)は、夫に、出来上がったパンを食べないかと聞いてみました。いらないと言われました。冷凍することにしました。どうして、糖質カットダイエット中にパンなんか焼いたんだろう。集中ダイエット期間が終わったらほそぼそと解凍したパンを食べようと思います。食べたときの感想はツイッターかインスタにでも載せるでしょうから、その時はイイネ、してくださいね。よろしくお願い致します。

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