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『もう学童にはいかない』と言った長男の背中に思うこと

学童クラブの辞退届に記載する辞退理由。
少し悩んだ末、「その他」を選び、「本人の意向により」と記載した。
印刷されていた選択肢「保育が不要になった」は、なんだか違う気がして丸をつけられなかった。

大人の見守りが不要になったわけではない。しかし、既存の学童保育では、本人がもうその時間を楽しく有意義に過ごせないことは理解していた。「保育が不要になった」には、全て解決したようなニュアンスが感じられて、どうも選べなかった。また、統計上「保育が不要」にまとめられてしまうことにも違和感があった。

とはいえ、本人にとって今必要なのは、トラブルなど困ったときに相談できる人がいれば十分だということも事実である。保育園の時のように、常に目を配る大人が必要ではなくなったことは理解している。

今年の春、学童クラブの不承諾通知が届いた時には、予想していたこととはいえ、やはり当惑した。放課後を長男にどう過ごしてもらうのが、いいのか戸惑った。だが、親の心配はいざしらず、友達と過ごすなどして、本人なりに放課後の時間を楽しんでいたようだ。

親としては、待ち望んでいた学童の承諾通知だったのだが、本人にとっては、同学年の子が少なく自分の年齢にあったコンテンツがない、学童クラブで時間を過ごしたくないという気持ちが強くなっていたようだ。

まだまだ危なっかしさを感じる彼だが、彼自身は、そうした親の思惑をするっとすり抜けて、自分の道を歩んでいる。

昔に似た感覚があるなあと思い出したのは、彼が自転車に乗れるようになった時のことだ。どんどん先に進む姿を見ながら「もう私がすべて守ってあげるわけにはいかないんだなあ」と感じたあの感覚と、今の感覚はなんだか似ている。

これからも、彼は私が思うよりも常に一歩先に進み、成長していくのだろうと思う。嬉しさと一抹の寂しさを感じながら、その成長を見守りたい。