和泉 -izumi- / USD(Underground Scriptwriter DAO)
書きためた脚本をアップしていきます。 第二弾はこちら。 ※オールオーヴァー: 美術用語。1940年代後半から始まった一見均質に見える多焦点的な抽象表現主義絵画の傾向を示す。
書きためた脚本をアップしていきます。 第一弾はこちら。 あなたは「ITC(Instrumental Transcommunication)」と呼ばれる、霊界交信機の存在を知っていますか?
"Writer’s Sync"という「価値観と目的を共有するライター同士を結び、共創パートナーと出会える(かもしれない)マッチングサイト」を先月β版でリリースしました。 https://writers-sync.com/ 年齢、性別、経歴という垣根を取り外して、余計な忖度を排した創作論議を行うための出会いの場になれば、と思い立ち上げました。 まずはちょっと背伸びをした、高い視座からの話をさせてください。 過剰な円安による経済の景気後退1、可処分所得の減少、先進国から新
今後、日本発のドラマ・シリーズが世界市場のメインストリートに躍り出るにあたって「脚本家と俳優のパートナーシップ」がひとつの鍵になるのでは、という予感がある。 最近で言えば「忍びの家 House of Ninjas」で世界的な成功を収めた賀来賢人氏とデイヴ・ボイル氏のパートナーシップがそれにあたるが、この作品においては賀来氏が2024年3月31日放送の「だれかtoなかい」に出演された際に「絶対に譲らなかった」と発言されていたことから、プリプロダクションの段階で安易な妥協や忖度
日本のドラマ制作の可能性は世界市場に向けてかつてないほど開かれている。しかしながらその土台となるストーリーを紡ぐ脚本家の地位と報酬相場はかつてないほど低調で、改善される兆しはない。 日本のドラマの現状について「韓国に20年くらい差をあけられた」という鈴木亮平氏の発言が波紋を広げたのはつい先日のこと。 「何様だよ」と非難を受ける可能性、切り抜かれて誤解を受ける可能性もあった中で、問題提起として意識的に発言されたこと、とても勇気がいることだったと思います。 構造的な問題、作り
町外れにあったロードサイドの中華屋。 メニューが多くて味が本格的だったこともあり、二階の大広間も含めていつも大勢の客で賑わっていた。 40代と思われる愛想の良いご夫婦が切り盛りしていて、妹が入院していた子供の頃、残業帰りの親父とたまに通っていた。 「最近行ってないからまた◯◯(店名)に行きたいな」 親父に言うとその表情が曇る。 「うーん、ちょっと雰囲気が変わったみたいだからなー」 親父は詳しくは言わなかったが、同級生たちの話を総合すると、その町中華のご主人が博打
「脚本を書いているくせにライター専用のマッチングサイトとか作ってる、何が目的か分からない怪しい人」と思われているらしい。 「なぜWriter's Syncというマッチングサイトを作ったか?」について、時系列を整えながらきちんと説明しようと思いつつ、複雑な事情もあり、過去を振り返るのもしんどかったのですが、(書ける範囲で)書いてみます。 2022年秋、全てを賭けたシナリオコンクールに落ちて灰になる ↓ そのシナコンが掲げていた【ライターズチームという形態で海外市場を意識し
和泉(@izumiscript)と申します。 映像ディレクター・映像プランナーの仕事をしております。 自分のTwitterとnoteを見ていただければ分かる通り、脚本家としての実績はまだ無く(20代は自主制作映画の脚本と監督を担当しておりましたが、それを実績と呼ぶのはさすがに憚られるので...)、むしろ複数のシナリオコンクールにチャレンジし、何度も落選しました。 ただ、何度落選しても、自分に才能と実力がないと思い切れず、諦め切れませんでした。 誤解を生むかもしれませんが、自
最終回「提案」 いよいよ10月からプロジェクトの活動がスタートするとのことだが、3月までの間、どういうルールで運営されるのだろうか。 今となってはただ寒い話だが、実は二次試験の面接まで進んだら、(もしかしたらNHKサイドからは言い出しにくいかもしれない)プロジェクトを進める上でのルール案をプリントアウトして持参し、その場にいる審査員の皆さんに配ってプレゼンしようと思っていた。 (結局、面談はオンライン開催だったみたいだが。地方在住で渋谷まで来れない人と条件をイーブンにすべく
「ストーリーについて」 各媒体に掲載されたプロジェクトメンバーのインタビューを読みつつ、彼らが意識しているタイトルとして「ブレイキング・バッド」のほかに「今、私たちの学校は…」「キングダム」「ナルコス」「トップボーイ」「愛の不時着」「イカゲーム」「フリーバッグ」「セックス・エデュケーション」などが挙げられていたが、「ブレイキング・バッド」「ナルコス」「トップボーイ」など、ド◯ッグを題材にしたものが多かったことから、「もしこのリスキーな題材をうまく調理してシリーズ化の構想を提
「自由設定となった応募原稿の文字数について」 今回の公募にあたり、原稿の体裁については下記の記載があった。 「用紙はA4を横に使用、タテ書き、MS明朝(またはヒラギノ明朝など類するフォント)、黒字のみ。A4一枚あたりの字数制限はありません。20字×20字でも、それ以外でも、自由に設定してください」 この応募規定を見て戸惑った人(特にシナリオ執筆経験者)もいるかと思うが、自分はこれを「『提案力』と『リサーチ能力』を試されている」と解釈した。 もちろん無難を狙うのであれば、
※「これまで公募に比べ、このプロジェクトが何を求めているかが明確だと思い、心に火がついた」からの続きです。 WDRのオフィシャルサイトやこのプロジェクトに関するインタビュー記事を読むにつれ、今回は作家性や独創的なアイディアを求めているというよりかは、いくつものヒントが明示されているのだから、若干クライアントワーク寄りのアプローチで、その条件・要素を満たすものを書き下ろせれば、とりあえず第一次選考は突破出来るのではないかと思った。 また、 ・「海外ドラマを見て、何が日本の
今日の午前11時、WDRプロジェクトの落選通知メールがきた。 9月に入ってからというもの、メールの着信音が鳴るたびにドキドキしていた。 調子のいい時に通知がなると「吉報か?!」と思い、調子の悪い時に通知が鳴ると「あぁ凶報かも…」と思った。 我ながら滑稽だ。 6/1にこの公募企画を知ってから、「世界を席巻するドラマを作る」というその志の高さと、企画説明の真摯さとか公募Q&Aから滲み出るフェアネスに感銘を受け、また自分も人生のある節目を迎えていたこともあり、勝手に運命を感じてい
◯改修工事中のオフィスビル(夜) コンクリートがむき出しになった200坪ほどのフロア。中央に置かれたパイプ椅子に手足を結束バンドで拘束された高岡(55)が座っている。頭部には奇妙な形状のヘッドギア。項垂れている高岡の足元に置かれた小型スピーカーから人工的な音声がフロアに響いている。 人工音声「Question.41、空を飛ぶ夢を見る」 高岡「…いいえ」 人工音声「Question.42、銀行員に最も必要な資質は協調性である」 高岡「…いいえ」 人工音声「Question.4
「すべての若き野郎ども」 https://note.com/izumiscript/n/na9791a9e9968 この後のストーリー展開(下書き)です。 ◆唯の心変わりになった要因については自分の実体験からきています。 強い感情移入能力、強い共感力を持った人間は、本人が知らない間に他者を救っている場合もある、というお話しです。 ◆オチについてはカッコ良くならないよう、気の張った対峙劇にならないよう気をつけましたw ◆最後までお読みいただければとても嬉しいです。 ・
「恋愛は幸福を殺し、幸福は恋愛を殺す」 ミゲル・デ・ウナムーノ / スペインの哲学者・詩人(1864~1936) 主要登場人物 フレディ佐野(28)ー 初MCの番組に挑む、イケメンのピン芸人。 風吹唯(27)ー 結婚詐欺に遭い、人生に絶望した人気インスタグラマー。 比留間慎二(25)ー 番組制作会社の最下層AD。 都内の生配信用大型スタジオ。 そこではフレディ佐野(28)のMCによる生配信番組『悲恋 de ミリオネア』が始まろうとしていた。 この新番組は、失恋の果
テーマ「初恋」 【あらすじ】 ある日の午後、目覚めた浅野桐人(30)が一階のリビングに降りると、テーブルの上には大量の食料とサプリ、そして母・玲子(57)からの手紙が置いてあり、手紙には「パパが仮想通貨相場で一山あてたので夫婦念願の世界旅行に出る」、そして「この家にはもう戻らない」と書いてあった。 そしてこれは、ここ数年引きこもり生活が続いていた桐人に対しての「最後の愛情」だという。 自宅の解体も始まり、行き場のなくなった桐人は、下町の発明家だった祖父・善次郎(故人)の工
(#テレ東ドラマシナリオ) 参加作品 - テーマ- 「人生ドラマ」3月放送分 - あらすじ - 晴れた日の昼下がり、公園のベンチで清水(75)は、ある人間を待っていた。 清水はつい先日、アメリカでの20年に渡る刑期を終えて出所したばかり。 彼が待つ相手、それは若い頃から共に身体を張った仲間、今では様々な業界に隠然たる 影響力を持つようになった ” 組織 ” の現会長、木島(77)だった。 だが、約束の時間に現れたのは 「株式会社さよならメッセンジャー」のエージェ