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樗堂一茶両吟/蓬生の巻 20

  朝なあさな白き鳥の巣に鳴ぬ
   空海還化ありて此かた         一茶
 名オ二句、弘法大師の名をとどむ、これ将に一巻の譽とや。
     〇
  空海
   四国、室戸岬で修行で得た空と海、くうかい。
  還化
   高僧の遷移化滅をいう。入定。
  ありて
   なさって
  此かた
   お亡くなりになってからもずっと。
     〇
 あさなあさな/しろきとりのすになきぬ
 くうかいせんげ
 ありてこのかた
 「白き鳥の巣」に「釈教」で応じた一茶の短句。
     〇
   見還俗人作
 昔日剃頭今長髪出家二種心惟重紅花緑實一株物君見春秋顔色同世理無常人如此心綠不動大道通長江萬里以相答雖爾處身如虚空
   後夜聞佛法僧鳥
 閑林獨座草堂暁三寶之聲聞一鳥一鳥有聲人有心聲心雲水倶了了
◇空海『性霊集』
■画像は、空海渡海。

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