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とくとくの水麦士一茶/梅の木のの巻

Berjaln-jalan, Cari angin.
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ゆるされて古郷の花にかへる宵
 池田のかはつ近江のかせ        一茶

初ウ十二句、初折の懐紙、蛙に近江の風で〆句に。

     〇

池田の いけだ・の、辺りの池、田、里山の水辺。

かはつ 蛙、一茶の句材、というより俳諧寺一茶そのもの、そんな存在として。

近江の あふみ・の、芭蕉を祀る義仲寺がある。

かせ 風、「近江の風」で蕉風。

     〇

ゆるされてふるさとのはなにかへる よひ

 いけだのかはつ あふみのかぜ

前句「古郷」に、付け句「蛙」と、さらに初折懐紙の〆句として、今しばらく蕉風の俳諧に遊んでいたい、と一茶の願望を記していたのです。

     〇

そんぢよそこ爰と青田のひいき哉    一茶

「おらが春」所収の句。

梅の木のの巻    初ウ七句~十二句

  月 秋 月に鳥鳴より外に物もなし      士
    秋  山家集あむ秋ハ来にけり      茶
    秋 ひそひそと透見をすれば皃の露    士
    雑  我を恨の釘をうつかに       茶
  花 春 ゆるされて古郷の花にかへる宵    士
    春  池田のかはつ近江のかせ      茶

8.11.2023.Masafumi.


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