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2024年世界糖尿病デーin宮城 医療従事者のための講演会と症例検討会

少しご紹介と報告が遅くなりましたが、毎年11月14日は世界糖尿病デーに制定されていて、今年は11月11日から17日までの期間が全国糖尿病週間になっていました。この期間、糖尿病のシンボルカラーとなっているブルーで全国各地の名勝などがライトアップされました。宮城県でも仙台放送テレビ塔仙台スカイキャンドルと青葉城伊達政宗公騎馬像の2箇所でブルーライトアップがされていました。
また、宮城県では「みんなで考えよう!宮城の未来」をテーマに糖尿病関連データ報告や糖尿病と歯周病の関係など、糖尿病に関する講演会が開催され、いずみ中山歯科からは歯科衛生士の鎌田さんが昨年に引き続き聴講してきました。
いずみ中山歯科では歯科衛生士の宍戸さんと鎌田さんの2名が「宮城県糖尿病療養指導士(CDE-MIYAGI)」の資格を取得しています。宮城県糖尿病療養指導士は主に宮城県で糖尿病診療に携わる医療従事者、糖尿病患者および家族に対して、糖尿病診療に関する正しい知識を普及・啓発し、地域の糖尿病医療に貢献する人材です。

糖尿病は歯周病との関連が強い病気で、歯周病の悪化が糖尿病の悪化、糖尿病の悪化が歯周病の悪化とそれぞれが負の相関関係があり、糖尿病の合併症の1つとして歯周病の悪化も唱えられてきています。つまり、歯周病の治療を進めることは糖尿病の治療にも好影響を及ぼすことになります。
さらに上記の講演会の一環として、12月1日には実在する糖尿病患者さんの症例を用いた症例検討会が開催されいずみ中山歯科からは歯科衛生士の宍戸さんがグループワークに参加してきました。
症例は40代後半の女性で、2型糖尿病と診断され糖尿病罹患期間は8年。そのほか、高血圧症、脂質異常症の既往歴がありBMI(Body Mass Index、肥満度)は26(25以上は肥満に該当)。
服用薬あり。半年前より1日1回夕食前にインスリン注射を開始。
細菌の検査ではHbA1c:8~9%台、Cre:0.62、尿蛋白:2+、毎日の朝食前血糖:130~150mg/dL。
仕事や生活などのおおまかなタイムスケジュールのほかに、食生活の傾向、飲酒状況がきさいされていて、歯科に関する点では、歯と歯の間に物が挟まりやすくなり、歯ぐきが痩せてきたように感じるとのことだが歯科には5年くらい通っていない。
これらの実症例が検討課題として事前に配布され、医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士、栄養士などが一堂に会してそれぞれの立場から症状の改善へと導く解を検討していくものだそうです。
今回の症例から歯科に関する面としては、約5年歯科に通われていないとの生活習慣と歯ぐきが痩せてきたという申告から歯周病の進行が懸念される状況であることから、歯周病と糖尿病の深い関連性について説明し、定期的な歯科受診による歯周病治療を行うことの有効性や適切な歯みがきが行えるようになるための歯ブラシ指導など、歯科へ通院して口腔内の健全化から糖尿病へアプローチすることが提案されたそうです。
歯周病は糖尿病の合併症の1つとしての認識が高まってきています。糖尿病と診断を受けたにもかかわらず、まだ歯科受診をされていないという方は、まずは歯科受診を行うようにしてみてください。
いずみ中山歯科には宮城県糖尿病療養指導士の資格を持った歯科衛生士が2名在籍していますので、糖尿病と診断された方も安心して受診いただければと思います。



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