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20240201-0202

木曜日。
体調が悪かった。早朝のやんごとなき体調の悪さに疲れてしまうが、だんだんと調子を取り戻す。長く生きているといろいろあるんだ。それでも今更ながらようやく気がついたのは(自分の中で言語化できたのは)、体調不良や精神的ダメージはすぐにやってこない。2週間前、1ヶ月前、もっと前のものがどんとやってくるのが今。そういうものか。忘れちゃうよなあ、そんな昔の辛かったことなんて。忘れようとして生きているんだもん。でも体は私に内緒でずっとためこんでいるのだな。楔、打っちゃってんだな。まあ、それはそれで感心するけど。それはきっと人間の様々なトラウマや性被害、ハラスメントの記憶が何年も後にフラッシュバックとして蘇ってくるのと同じことなのだろうと改めて思う。もちろん時間が私たちを助けてくれるのもあるし、時間ではどうにもならないこともあるということなのだ。「傷つく」とはそういうことか。では「傷を癒す」とは。自分を助けるとは。考え続ける。考え続けなければならない。

ミクニヤナイハラプロジェクト「船を待つ」、チケット発売される。3月、吉祥寺シアター。私、なんとなくだけど、俳優をやることはもうあまりないかもしれないなと思う。まあ、いつでもこれで最後かもしれないと思ってやってきたし、今もなお舞台に上がれるのはある意味奇跡なのかもしれない。ありがたいことだ。矢内原美邦さんと、共演者の皆さんと、スタッフのみなさんと、いい作品になるように頑張る。

金曜日。
いろいろ用事。いろいろ頑張る。久しぶりに図書館に行ってみた。コロナ禍になってからあまり足が向かなかったが、「不思議な旅」のためにも何か本の背表紙を眺めておきたい気持ちになり。小山田浩子さんの小説、歩き方の本など、何冊か借りる。カウンターの職員の方に「かさぎさんにお知らせメールが届かずに返送されてしまうのですが、変更されましたか?」と聞かれたので、いえしてませんと応えると、このアドレスですよねと示されたのが「※※※※@gmail.coom」。コームって。職員の方に指摘すると「ああ!!」と声を上げたのでその声も相まってなんだか可笑しくて二人で笑ってしまった。

時間が空いたので映画館でもと思い移動。ケリー・ライカートの「ファースト・カウ」と迷ったが時間の調整もあり結局「哀れなるものたち」にした。苦手かもなあと思いつつ、とにかく。ヨルゴス・ランティモス。エマ・ストーンが圧巻だった。映画自体もとても良かった。R18だよこりゃって感じについていけない自分もいてもうそういうのは正直心根が疲れてしまうのだが、それでも映画館で見て良かったと思う。精神の冒険と獲得、自分自身の物語であった。ああ、私たちは強さを持って生きていかねばならない。パンフレットを買えば良かったな。夜遅く、PARA神保町でまさゆきズ「まさゆきが上がる」を見る。「砂の国の遠い声」でご一緒した矢野昌幸さんとテニスコートの吉田正幸さんが出演している。まだ公演中なので詳しくは書かないが、あれとあれがよかった。途中ちょっとミシェル・ゴンドリーみたいだなとか「ガラスの仮面」のマヤの一人芝居シーンみたいだなと思いながら楽しく見た。あと、私はまさゆきではないということを思い知らされた。どうしたってまさゆきになれないのが残念だ(これはこのステージを見ていただければわかる感情なのだと思う)。私が誰かと組むとしたらイヅミという誰かか。いるかな、私と組んでくれるイヅミさんは。ともあれ私は矢野さんのファンである。矢野さんの演劇魂を今後も見守りたい。

劇壇ガルバの今夏の公演に作品を書き下ろす。「ミネムラさん」そのプロット。



珍しくポスターを写真に収めた




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