More Effective Agile読書会 #5 を開催しました
皆さんこんにちは。Women in Agile Japan(WiAJ)の伊藤いづみです!
5/12(水)にMore Effective Agile読書会の5回目を開催しました。
1回目の様子はこちら。
2回目の様子はこちら。
3回目の様子はこちら。
4回目の様子はこちら。
今回の様子
第11章 より効果的なアジャイル:品質
とりあえず作っておいて後で品質を作り込もうと思っている(そしてそれができると信じている)チームもいると思いますが、自分の経験では、このやり方で品質を作り込むなんてことはできませんでした。理由は以下です。
すぐ次のタスクが控えてて、リファクタリングするための十分な時間が取れない
今動いているものの品質を改善しようというモチベーションがない(動いているんだからとりあえずこれでいいよね、言われたら直せばいい)
テストが充分にかかれていないものを触って壊したくない
個人的には1の時間的な要因よりも、2と3が大きいと思っています。
それっぽく動いているということである種の満足が生まれている、充分なテストが書かれていないから動いているものを壊したくないというのが後から品質を作り込めない大きな要因だと思います。こういうチームは時間があってもやらない(やれない)ですし、だからこそ「品質を考えながら作る」ということをどれだけやれるかが大事だと思いました。
品質を考えながら作ることを支援するプラクティスとして、ユニットテスト、ペアプロ、コードレビューなどいろいろあがっていますが、「やる目的を理解してやらないと単なる時間のムダになる」という意見もあり、私もそう思います。
第12章 より効果的なアジャイル:テスト
テストの話は11章の品質の話と関連しますが、欠陥の挿入から検出までのギャップを最小化することが潜在バグを作り込まないために重要です。12章ではこのギャップを最小化するために効果的なテストプラクティスについて紹介されています。
開発チームは自動テストを作成し、自動化したビルド/デプロイシステムにそれらを組み込む
複数のレベルと種類のテストを使用する
TDDを実施 …など
これらを導入するのはなかなか大変そうですが、「大変だからできない」ではなくできることから取り入れていくことが大切だと思いました。できることというのは例えば、ユニットテストはバグが多く発生する箇所や、他への影響が大きそうというところからまず書いていくとか、カバレッジは60%くらいから始めるとか、そういうことです。
一気にやろうとするとなかなか軌道に乗らないですし、あまりバグがでないところに網羅性の高いテストを書いてメンテナンスコストだけが増えるということもなりかねないです。テストや品質の分野は奥が深いので少しずつ改善していくのがコツかもしれません。
参加者からも「あるべき姿は語りやすいが、実践するのは難しい…」というコメントがありました。
第13章 より効果的なアジャイル:要求の作成
シーケンシャル開発では、要求作業のかなりの割合を最初に大きなバッチで作成するので、要求の変化/取り下げに対する無駄の度合いが高くなります。
アジャイル開発では要求の範囲を理解することに重点を置き、個々の要求の細かな推敲はそれらの要求に関する開発作業が始まる少し前まで先送りするため全体的な無駄は少なくなります。複雑系の領域では必然的にアジャイル開発を選ぶことになってきますね。
プロダクトバックログに要求を追加する話ではトップダウンorボトムアップのどちらから要求を獲得するかという話がありましたが、お客様は実現したいことは頭の中にあっても「なぜそれをしたいのか」「その方法じゃなければならないか」「それができたらどう変わるのか」ということまで深堀りできていないこともあり、それを引き出してロジカルに検討するのは私達のほうが得意なはずなので基本ボトムアップからアプローチする方向で関わっていきたいと思いました。
そして、ここでもPOの役割の難しさが垣間見えますね、POは本当に難しい重要な役割だと思います。
次回の告知
今回は11章〜12章までを取り上げました。次回は13章からになります。
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ぜひWiAJのDiscordにご参加ください
WiAJでは2022年から"Women Agile Leaders 100 Challenge"と題して
「100人の女性アジャイルリーダーの創出」という大きな目標に向かって活動を始めています。
その活動の1つとして、私はIT業界で働く女性達が『一歩踏み出す』ことを積極的に支援したいと思っていて、読書会もその活動の1つになっています。
私たちの活動のお知らせの多くはDiscordで行っていますので、ぜひご参加ください。
またWiAJのこれまでの取り組みについては過去の記事をごらんいただければと思います。
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それでは今後ともWomen in Agile Japanをよろしくお願いいたします。