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159 映画専攻の授業も入門編から始まる。

1年生はあらゆる入門を体験。


日本の大学では、1年生は一般教養という必修の授業で、いろんな系統の「〇〇入門」とか「〇〇概論」とかいう授業を取りますよね。
私の大学時代の記憶では、やたらと難しい数学とか、体育の授業も取らなきゃいけなかったりしたので、やだったなぁっていう印象です。

アメリカの大学ではさすがに必修の体育はないし、第二外国語っていうのもなくて、もうちょっと緩い感じのよう。
でも、入門編的な授業というのは同じで、どれも「Introduction to〜」というタイトルだったそうでした。


映画専攻の「Introduction to Film」という授業では、映像に関するあらゆる入門編的な内容で、こんなことを行ったそうです。

歴史を学ぶ

映画やテレビなど、映像の歴史を学ぶもの。

作品を分析する

いろいろな作品を観て、分析や批評をするもの。

たとえば、日曜の夜に大学内のシアターで一つの映画を見て、木曜の授業で各自が分析したことや考えたことなどをディスカッションする。

脚本を書く

各自が短い脚本を書くもの。

できた脚本をお互いに読み合って、フィードバックをし合う。

映像を制作する

グループで短い映像を制作するもの。

数人ずつのグループに分かれて、インタビュー映像など簡単な作品を制作する。


こうした基本を学びながら、2年生以降の専攻をさらに考えていくわけですね。

つまり、同じ映画専攻でも、批評や分析(Film Study)を極めたいと思う学生もいれば、映像制作(Film Production)の技術を学びたいと思う学生、脚本(Screen Writing)を学びたいと思う学生もいて、そういう方向性が決まっていくんじゃないでしょうか。


10人足らずの映画専攻。


リベラルアーツ・カレッジなので授業は専攻に関わらず、興味のあるものを誰でも取ることができます。
それで、この授業を取っている学生は50人ぐらいいて、
「映像制作なんて初めて!」
とかいう子が多く、ワイワイと楽しかったそうです。

ところが実際に映画専攻を希望している学生は、1年生では娘1人だけ!
4年生まで合わせても、なんと8人ぐらいしかいなかったそうでした。

そのため、映画専攻用に新しく作られた、スタジオやシアターを備えたビルの設備は自由に使うことができたそう。

スタジオは主に4年生の卒業制作など、上の学年が使用していることが多かったそうなのですが、ワークスタディ(学費返済のためのアルバイト)の関係もあって、娘は1年生の間にスタジオや編集室の機器の使い方をマスターしてしまっていました。

「早く大学生になって、毎日映像の勉強や作品作りをしたい。」
って言っていたのが少しずつ現実になって、幸せでしかなかったようです。


まあそれはよかったんですけど、肝心な勉強の方は??
次回から書いてみます・・・。



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