166 夜のニューヨークで路頭に迷って・・・。
長距離バスに乗り遅れる。
サンクスギビング・ウィークの終わりに、ニューイングランド地方に住むかつてのホストファミリーが、娘を車でニューヨークに連れて行ってくれました。
買い物をしたり、おいしいものを食べたりして楽しんだ後、予定では夜10時発の長距離バスで娘は大学に帰り、一家は車でニューイングランドに戻るということになっていたそう。
ところが、サンクスギビングの最終日だったせいか、ニューヨークの街は大渋滞。
バス停に到着するのがバスの出発時間に間に合わず、乗り遅れてしまったそうなんです。
突然LINE電話が鳴って、出てみると、
「どうしよう、大学に戻れない!」
と娘が震える声。
「どうしたの? 今どこにいるの?」
「タイムズスクエアの近くのバス停なんだけど、乗り遅れちゃったんだよ。」
「1人なの?」
「ホストファミリーが一緒にいてくれてる。
渋滞でどうしても間に合わなかったんだ。
もう今夜のバスはないみたい。」
タイムズスクエアとか言われても、ニューヨークに行ったこともない私にはよくわからないし、どうしたらいいかわかりません。
「飛行機は?」
「当日だからものすごく高い。
車で送ってもらうには、丸一日かかるから無理だし・・・。
今、夜の10時半で、雪降っててすごく寒いよ。」
「えー・・・・!」
急にそんなことを言われても、私もどうしたらいいかわからず、おろおろするばかり。
とりあえずホテルに泊まるしかないか、でも10代の女の子1人で大丈夫なのか。
バスはどうなる??
2度目のブルックリンへ。
娘はFacebookに投稿し、ニューヨークにいる知り合いをあたってみましたが、特に反応はなかったよう。
ホストファーザーもあちこち連絡を取ってくれて、結局ブルックリンに住む知り合いの女性が、一晩泊めてくれることになったそうです。
この時間からニューヨークの空いてるホテルに一人でというのも心配だったので、ほっと安心しました。
ニューヨークの中心地であるマンハッタン島から橋を渡った住宅街、それがブルックリン。
娘は高校留学の時にも別のホストファミリーの親戚の家に泊まらせていただいたことがあるので、2回目のブルックリンになります。
夜の11時ごろ、見ず知らずの娘が突然押し掛けることになってしまいましたが、心よく親切にしていただけたようです。
素敵な家に泊まらせていただき、娘にとってはまた貴重な経験に。
そして翌日、無事に長距離バスで大学に帰って行けたようでした。
こんなことがあると、親としてはただ心配で、ハラハラおろおろするしかないんですよね。
何もできないしどうしたらいいかわからないし、電話があった時は本当に心臓が縮む思いでした。
今回はホストファミリーもいてくれて、バス代も出していただけるなど、すべてうまく解決してもらえてありがたかったです。
結局は娘にとってとてもいい経験になったのでよかったんですが、こういう思わぬことがあるので、10代の女の子が一人でアメリカに行くというのは心配しかありません。
でも、このブルックリンにはこの後3回目、4回目と帰ってくることになったので、よっぽど娘には縁がある場所のようです。
何ごとも、経験と縁が重なって次につながっていくんでしょうか。