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168 ロックダウン前のワシントンD.C.に行く。

コロナが蔓延し始めて。


突然、新型コロナというものが流行りだしたのは、2020年の1月ごろでしたっけね。

最初は正体不明だったのが、2月末ごろには判明してきて、マスクをした方がいいとなると急な品切れになり。

「もうマスクなくなっちゃって、どこにも売ってないんだよ。
ネットで買ってもいいかな?
1箱5000円とかするんだけど。」

と娘からも連絡が来ました。
そして、大学の方からもメールが来るように。
全世界が初めて経験することなので、大学からは毎週現状報告がされていました。

幸い、地域や大学内の感染者はまだゼロ。



研修旅行を勧められる。


そんな中、3月初めに2週間ほどあるスプリングブレイク(春休み)が近づいてきました。
コロナもあって、アメリカ人学生たちは全員自宅に帰ることに。

留学生はどうするか。
サンクスギビングに続いて、簡単に帰国できない留学生にとってはどう過ごすかが難題です。

すると、お世話になっている入試担当者の方が、
「ワシントンD.C.への研修旅行があるんだけど、参加してみない?」
と提案してくれたそうなんです。

それは、アフリカ系アメリカ人の歴史について学ぶことをテーマにしたもので、旅費や宿泊費はすべて大学側が負担してくれるとのこと。

とりあえずまだ外出規制はなかった頃なので、
「タダでワシントンD.C.に行けるんだ!」
と、仲良しの留学生たち4人ぐらいで参加することにしたようでした。


ワシントンD.C. の観光名所を満喫。


ワシントンD.C.、正式名称はコロンビア特別区。
政治の中心地で、ホワイトハウスやリンカーン記念堂、スミソニアン博物館などが有名ですよね。

映画でよく見る、ナショナルモールという広々とした公園のような場所にそびえ立つ細長いモニュメント、ワシントン記念塔も。


研修旅行といっても、さすがアメリカです。
黒人の歴史を知る博物館を巡ったりなど勉強の時間はありましたが、それ以外は自由時間なので、上記のような観光名所を周り、おいしいものも食べられたそう。

宿泊場所も立派なホテル。
学生たちがのびのび学んで楽しむ機会を無償で提供してくれるなんて、本当にありがたい。

リベラルアーツ・カレッジは規模が小さく、学べることが限られている分、こうして大学外での学びの機会もいろいろ用意されてるんです。


そしてこの旅行は、本当に行ってよかったと後から思うことになりました。
屋外で自由に過ごして、大学生らしい経験を満喫できたのは、これが最後だったから。

この後すぐ、世界はロックダウンへ。
大学は深刻なコロナ禍に突入していきました。


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