161 どうしても単位が取れなかった科目は。
英語の古文は難しい。
娘がものすごく苦しんだのは、ギリシャ神話の授業でした。
古い英語は現代とまったく違って、日本語の古文と現代文のようなもの。
単語も言い回しも、かなり違うんですよね。
しかも、ギリシャ神話となると、やたらと難しい名前の神様がたくさん出てきます。
ポセイドンとかアフロディーテとか、一般に聞くような名前ならわかるけど、名前なのか地名なのかよくわからないものだらけ。
娘は、高校の時の選択授業で「Homer / ホメロス」を読む授業をとっていたので、ギリシャ神話をぜひもっと知りたいと思って、大学でその授業を選択したそうです。
私もその時一緒に「Homer」を読んでみたんですけど、ストーリーは単純そうなものの、古い単語の一つ一つをいちいち辞書を引かないと読めないのが大変だし、あまりに知らない神様や地名が多いのがややこしくて、早々にギブアップしてしまいました。
おそらくネイティブにとってもそれなりに難しいギリシャ神話、娘にはどうあがいてもついていけなかったようです。
教授に相談して。
読んでちゃんと理解することができない。
そんな状態じゃ議論にもうまく参加できない。
もちろんテストもちゃんと正解できなくて、娘はクラスで1番できない状態。
ちょうど1番優秀な子が友達だったので、その子に時々教えてもらったそうですが、それでもだめでした。
このままだと単位は取れないということで、教授に何度も相談に行き、どうすればいいか教えてもらったり。
発達障害のサポートセンターに、何か改善策がないか相談したり。
それでもどうにもならず、結局この授業の単位は落とすことになってしまいました。
ところがなんと、娘の大学では1科目のみ見逃してもらえるというシステムがあったそうです。
つまり、その授業は取っていなかったような扱いになり、単位が取れなかったという記載は成績に残らないようなんです。
そんなこともあるんですね〜、なんてありがたい。
こういうゆるさが、日本にはないいいところかも。
これ以降は単位が取れない授業はなかったので、幸い成績上の汚点は残りませんでした。
でも、本当に学びたかったギリシャ神話の単位が取れなかった、ちゃんと理解できないまま終わってしまったという無念さは、娘の心に残り続けると思いますが・・・。
そんなできない娘とは違って、超優秀な子たちはどうやって勉強していたのか。
それが卒業してからわかったそうなので、次回お伝えしますね。