久しぶりに写真展、公文 健太郎 [ 土よ、光よ、 ]に行ってきました。
クリス智子さんナビゲートJ-WAVE 「GOOD NEIGHBORS」でも紹介された、MYDギャラリーで開催中のEXHIBITION、公文健太郎写真展「土よ、光よ、」にいってきました。
コロナ自粛を少しずつ緩和させ、心の栄養を取り入れるために久しぶりの写真展へ。明けて初めての写真展はここから、と決めていました。
MYD Gallery は、建築家の山口誠氏によって設立された現代アートフォト・ギャラリーで、密を避けてゆっくりと作品と対峙できる空間。
ギャラリーは基本予約制。今回は作家の公文さんが在廊している時間をHPやSNSで開示しており、その時間は予約不要で鑑賞することができるため私も事前に作家在廊時間を調べて訪問。おかげで作家ご本人に作品について色々とお話しを伺うことがかない、より作品に思いを馳せることができました。
作品は、日本全国の半島をめぐり、人々の暮らしを間近で見つめ、その現実を克明に記録した公文健太郎シリーズ『半島』の中から、キュレーターの太田菜穂子さんが今回のテーマに合わせてセレクト。プリントは全て公文さん自身によるものだそうで、これがまた素晴らしかった。写真作品は作家が作品の仕上げまでを担うことはそう多くないのが現状で、信頼するアートディレクターやプリンティングディレクターと二人三脚で作品を作っていくことが多いし一般的な仕上げ方。一方、今回は公文さんがご自身でプリント。これは作家の思い描いている表現を100%実現できるということ。もちろんそれは技術に裏打ちされた実績を持っているからこそできることでもあるのだけれど。でも、だから尚更感動。プリントで思い通りの色を出すことは、写真はもちろんのこと、プリンタや用紙の特性などを知り尽くしていないとできないこと。すごい。
無機質でありながら外光も差し込む独自性の強いホワイトキューブの空間に、天候や周辺環境の事象を受けながら自然にそこに存在している作品群。上質な空間はコロナ自粛から久しぶりに解放された私の心にじんわりと沁み渡った。
写真展の感想は、各々の感情にお任せしたいので書かないけれど、自分にとっては奥左の壁の2枚の組写真は特に印象的でした。私はここからギャラリー巡りをはじめて良かったな、と心から思った写真展。時が過ぎコロナの時代を思い返すとき、きっとこの展示のことも一緒に思い出すだろうな、と。そして公文さんの作品はこれからどんどん高額になっていくのだろうな、とも感じています。
公文さんは主にFacebookで情報を発信しているようなので、こちらにリンクを貼っておきますね。
Facebook: https://www.facebook.com/kumon.kentaro
公文健太郎HP : http://www.k-kumon.net
withコロナ、新しい生活様式、などという言葉も生まれていて行動はまだまだ慎重にする必要があるけれど、再開されているギャラリーはどこも密にならないようきちんと工夫がなされているので安心して伺えています。アートは不急ではないかもしれないけれど不要ではないし、むしろこんな時だからこそ絶対に必要で、創作発表を続けてくれるクリエイターさんにも心から尊敬と感謝。
これからも、行動に気をつけながらアート鑑賞を楽しんでいきたいです。そして、そろそろナインギャラリーも再開の予定。再開したら、たくさんのアーティストを支えたいし、展示を見に来てくださる方にたくさんの作品に巡り合って欲しいと思っています。