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「おかげさま」
コロナ禍の始まった2020年、仏教にであいました。
当時、世の中は「マインドフルネス」ブーム。私もその影響で仏教に興味を持ち、たまたま訪れたのが浄土真宗のお寺でした。そこで「他力念仏」というものを知り、気づけば仏道を歩み始めていたのです。
だけど、それまで実家の宗派が何なのかも知らなかったような者が、すぐに信じられるほど浄土真宗の教えは簡単ではありません。
(ちなみに、実家は真宗興正派でした)
何度も道を逸れ、しばしば忘れ、時に疑うことすらある。
それでも戻ってきて、今日もこうして手を合わせています。
放っておけばどこへ行くやらわからない私を、何度もこの道へ引き戻してくれたものはいったい何だったのだろうか。
誰に強制されたわけでもありません。私に「念仏しなさい」なんて言う人は、周囲に一人もいなかったのです。
***
コロナの始まった年、お坊さんユーチューバーがたくさん世に出られました。まずはこの方達が、何も知らない私に仏教への扉を開いてくれました。
次に書籍。最初の頃に読んで記憶に残っているのは、釈徹宗さんの『100分で名著【歎異抄】』のブックレット。難しいけど、なんだかすごいことが書いてある、ということだけはわかりました。
やがて広島仏教学院のオンライン講座が始まり、洗濯物を畳みながらひたすら耳を傾ける日々。意味はわからないけど、これも何かすごいことを言っているというのだけは感じていました。
2023年には、いよいよ広島仏教学院へ入学。理解の程はともかく、毎日仏法のシャワーを浴びたことで、さらに念仏の道へ足を踏み入れたように思います。
その夏、SNSのご縁から東広島のお寺に所属させていただくことになりました。西本願寺で帰敬式を受け、法名をいただきました。
所属寺ではご法座に何度も行かせていただき、素晴らしい法話を聴く機会をいただいています。
広島仏教学院での学びに一区切りをつけ、今年2024年は、さまざまなお寺や僧侶の方々とのご縁をさらに深めています。
気づけば、お寺や仏教に関心を持ってくれる同世代の友達が増えました。私がずっと願っていた「仏教仲間がほしい」ということも、すでにかなっています。
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そんなこんなで、仏教にであってそろそろ5年。今朝、『正信偈』をよんでいたときにふと思いました。
すぐにあちこちふらついて、まっすぐに仏道を歩めない自分を、たくさんのご縁が導いてくれている。
それは実際に出会った人だけではない。
遠い過去、見知らぬ人、スマホの向こう…
時間も空間も超えた、あらゆる方達が「おかげさま」となって私に働きかけてくれている。自分には想像も及ばないところで、私を仏法に導く縁となってくださっている。
そんな風に思うと、なんだか込み上げてくるものがありました。
時空を超えたすくい。
これこそまさに、阿弥陀如来のはたらきではありませんか。
帰命無量寿如来
南無不可思議光
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