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エアコンの機能について

今回は、夏に皆さんがお世話になるエアコンについてお話していきたいと思います。といっても、エアコンのマニアックなお話や、内部構造についてお話しするのではなく、エアコンのそれぞれのモードを解説していきたいと思います。説明書を見ればわかる話ですが、説明書は長くて読みたくないと思われる方もいらっしゃいますし、説明書などには言及されていない細かな解説をしていきたいと思います。


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上記の画像が一般的なエアコンのリモコンだとしますね。順に説明していきます。まずは運転モードから。



冷房

これは、夏によく使う冷房というモードになります。冷房という運転モードの目的は室温を下げることです。室内の室温が設定温度より高ければ、設定温度まで下げるということをエアコンはします。その過程で、除湿が行われます。これは、冷房運転による副産物です。冷房運転をする過程で、室内機の熱交換器が冷やされ、そこに室内の空気が触れると、室内の空気が結露して水滴が熱交換器に付着します。その過程で、空気中の水蒸気が取り除かれ、実際に、湿度が下がったように感じられるのです。また、冷房機能は、室内温度が設定温度よりも低い場合、コンプレッサーが作動せず、冷たい風が出てこなくなります。その場合、室内ファンだけが回転することで送風運転となります。


除湿


除湿運転の最大の目的は湿度を下げることです。その名の通りなので解説になっているかわかりませんが、目的はそういうことです。ここで一般的に有名な話で、除湿のほうが冷房よりも電気代が安いといううわさがインターネット上や、リアルで耳にします。これは、半分あっていて、半分間違っているように思います。

まず一般的に、除湿には二つの種類があります


一つ目は、弱冷房式除湿。これは、おおざっぱに言えば、冷房の類に入ります。どういうことかといいますと、先ほど、冷房の説明の中で、冷房は除湿も行うといいました。その原理を利用して除湿を行います。じゃあ、冷房と変わらないじゃないかと思う方もいるかもしれません。そうです、あまり変わらないのです。エアコンで除湿を行うと必ず温度も下がります。その温度低下を少なくしようとするならば、冷房能力を下げる、つまり、除湿する能力も下がります。ただ、風を弱く送り出すことで、部屋の温度をあまり下げずに(実際には2度ほど下がる)、湿度を下げることができるのです。なので、冷房よりはエアコンの効きが悪くなる傾向にあります。


もう一つは、再熱除湿という種類があります。一般的には、エアコンの中でも高級モデルに搭載されている除湿機能になります。この機能はここ十年で出てきた方法で、簡単に説明すると、一度除湿した空気を排熱や、ヒーターによって再加熱して部屋の出すことで、室温を下げずに除湿を行うことができます。つまり、冷房と暖房みたいなことをやるわけですから、電気代は高くつきますが、梅雨の時など室温があまり高くないけれど湿度が高くてジメジメするといったときには非常に有効なモードになります。

冷房、弱冷房、再熱除湿のそれぞれの電気代


個人的にそれぞれの運転モードの消費電力の大きさを関係に表すならば次のようなると考えています。


再熱除湿≥冷房>弱冷房


単純に消費電力で比較すればこのような結果になると考えております。再熱除湿と冷房は、ほぼ変わらないか、ヒーターなどを使って過熱をしている分、再熱除湿のほうが若干高いのではないかと考えます。冷房と弱冷房は、消費電力だけを考えればほぼ変わらないのですが、例えば、室温が28度の時に冷房を使って26度にした場合と、弱冷房を使って26度にした場合とを比較するならば、電気代はほぼ変わらないといえます。

これは、どちらも同じ量だけの室内の熱を奪うわけですから電力量としては変わらないという説明で納得いただけたらなと思います。弱冷房は設定温度を指定できるメーカーを除いて、室温から2度ほどしか下げませんから、室温と設定温度に2度以上乖離があるのであれば、冷房のほうが電気代はかかってくると思います。

暖房


冬によく使用される暖房について説明していきます。エアコンの暖房機能は、室外機にヒートポンプという装置を用いて動作します。ヒートポンプは簡単にいうと周りの熱をかき集めるような機械だと思ってください。つまり、エアコンの暖房機能は、外気温に非常に左右されることが分かります。外気温が低ければ引くほど、かき集める熱は少なくなり、暖房機能は低下していきます。北海道では、外気温が低くなりすぎるため、寒冷地仕様エアコンが売られているのはこのためですね。

暖房運転でお気づきの方もいるかもしれませんが、リモコンで電源を入れてもすぐに風が出てきませんよね。これはなぜなのでしょうか。多くのメーカーはこの際に、エアコン本体の電源ランプが点滅すると思います。これは、暖房準備中ということです。熱交換器が温まるまで、風を送り出さないようにして言うのです。冬に、扇風機を回すと寒く感じるのと同じように、熱交換器が温かくなっていない状態でファンを回すとまるで扇風機を回しているかのように冷たく感じられる風が送り出されます。これを防止するため、暖かい風が出てくるまでファンを停止させているのです。


風量について


次はエアコンの風量設定についてお話していきます。これはあまり解説することがないです。基本的に、風量は自動設定にするのがいいでしょう。自動設定とは、室温と設定温度の乖離が大きい時には、風量を強めて運転し、室温が近づいてくれば、風量を下げて運転するというアルゴリズムになっています。風量を手動設定する場合というのは、帰ったばっかりでちょっと風に当たりたいときや、寝る際にうるさいので風量をを弱めて運転させたいなどに限定されます。それ以外でしたら、風量は自動設定が一番、効率よく運転することができるでしょう。


風向について


次は、風向のお話です。風向とは、エアコンの風をどの角度で送り出すかを決定するものです。エアコンの吹き出し口のところにルーバーという装置が取り付けられていますが、それの向きを風向といいます。これも基本的には自動でいいでしょう。自動の場合の制御をご説明していきます。冷房の場合、風向は上にセットされます。暖房の場合、下にセットされます。この理由は、冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は上にたまるので、それを軽減し部屋全体をくまなく空調させるためです。ちなみに、冷房の場合、風向を下向きにし続けると、水滴がルーバーに付着し、下に滴下してきます。これを防ぐため一部のメーカーは冷房時に風向を下向きに2時間から3時間、連続でし続けた場合、自動的に上向きになるという機能がついているものがあります。


内部クリーン運転について


最近のエアコンには内部クリーン運転がついているものがあります。購入時に自動的に設定されている機種さえあります。人によっては、電気代を気にして、この機能を切りたいと思っている人もいるかもしれません。具体的にどうやってオンにしたり、オフにしたりするかはメーカーによってさまざまなので、ここでは言及しませんが、この機能がどのような役割なのかをご説明させていただきます。

まず、内部クリーン運転が必要な運転モードは冷房、除湿の後になります。これはなぜかといいますと、この二つの運転モードは室内機の熱交換器を冷やすことで冷風を作り出しています。この時の結露した水がエアコン内部に残ります。エアコンを停止すると、この水は自然蒸発しますが、エアコン内部には気流がないため、蒸発があまり進みません。結果、中に残った水滴にカビなどが発生し、エアコンの風が匂う原因になってしまいます。これを防ぐための内部クリーン運転です。冷房や、除湿運転終了後に、自動的に作動するようになっています。

主な運転内容は、一般的なもので、30分送風運転したのちに20分間弱暖房運転、その後送風10分。という感じで、送風運転と弱暖房運転をセットで行います。これにより、内部の水が蒸発し、カビやにおいの発生を抑えてくれます。ですが、暖房運転をするので部屋の温度が上がります。一見よさそうな機能にみえて、冷房運転後に暖房運転をするという通常では考えられない機能になります。冷房は一般的に夏場に使いますから、そんな時に暖房運転をするのはちょっとと考える人も多いようで、周りで使っている人はあまりいないように感じます。


また、エアコンが臭うからといってこの機能で取り除くことができるというわけでもありません。そうなってからでは手遅れです。この機能は、毎回使用することによって、カビやにおいの発生を予防する機能です。エアコンが臭うのであれば、窓を開けて冷房で最低温度にして30分から1時間程度運転させてみてください。そうすることで、ある程度においはとることができます。

以上で、一般的なエアコンの機能についての説明を終えることができました。ほかにも気になることや、この機能はなんだろう等ありましたら、コメント欄までどうぞ。

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