ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」を予習
配信開始が来週に迫ったスター・ウォーズのスピンオフドラマ「オビ=ワン・ケノービ」について、事前に押さえておくと深く楽しめるかもしれない情報をまとめてみました。予告編からや事前に公開されている情報をあわせて紹介していますので視聴に際して情報を全く入れたくないという方はご注意下さい。
オビ=ワン・ケノービは何者? 《初級者向け》
オビ=ワン・ケノービは「スター・ウォーズ」シリーズの映画第1作「エピソード4 新たなる希望」に登場したキャラクターの一人です。
主人公ルークを影で見守っていた謎の老人、その正体はかつて共和国に仕えていたジェダイの騎士の生き残りでした。
「指輪物語」の魔法使いガンダルフのようにローブをまとい不思議な能力で主人公たちを助けます。
今回のドラマについて明らかになっている情報によれば、映画6作目となった「エピソード3 シスの復讐」の続編的な意味合いが強く、視聴前には先に紹介した「エピソード4」を含む旧三部作と「エピソード3」を含む新三部作を見ておくと世界観やキャラクターたちの置かれている状況の理解がスムーズかと思われます。
ジェダイを追う尋問官 《初級〜中級者向け》
スター・ウォーズの悪役と言えば「ダース・ベイダー」が有名ですが、ドラマではベイダーに加えて「尋問官」というキャラクターが登場することが予告編で明らかになっています。詳しくは下図で解説。
主に元ジェダイで構成され、シスの技を身に付けた尋問官はジェダイ・ハンターとして恐れられる存在ですが、あるべき場所を失い恐怖と力によってシスへの隷属を強いられる悲しい存在でもあります。
「クローン・ウォーズ」のオビ=ワン・ケノービ 《中級者向け》
2008年から放送され、現在ディズニープラスでも視聴可能なアニメシリーズ「クローン・ウォーズ」では、「エピソード2」と「エピソード3」の時代を舞台に全盛期のオビ=ワン・ケノービが大活躍するストーリーも。
全133話の中から、オビ=ワン・ケノービが主役となるエピソードを選んでみました。「クローン・ウォーズ」は最初から最後までひと繋がりの物語ではなく、複数話で構成される「ストーリーアーク」で区切られています。また時系列が前後したり飛んだりするので、上図を参考にぜひオビ=ワンの知られざる物語を追ってみて下さい。特に「オビ=ワンとマンダロア女公爵」の物語は既に配信されて大人気のドラマシリーズ「マンダロリアン」のメインストーリーにも関わりがあります。
なお、オビ=ワン・ケノービとダース・モールとの因縁については2014年から放送された「反乱者たち」(こちらもディズニープラスで視聴可能)で決着しますので、結末が気になる方はぜひそちらもチェックしてみて下さい。時代設定的にはドラマよりも後の出来事となります。
個人的には今回のドラマでは「クローン・ウォーズ」からは、オビ=ワンとアナキン(とアソーカ)がとても強い絆で結ばれていたという事以外では、分かる人には分かる小ネタ程度しか出てこないのではないかと予想しています。
その他のスピンオフ作品のオビ=ワン 《上級者向け》
ドラマ「オビ=ワン・ケノービ」を中心に正史の時系列的に前後の出来事をまとめてみました。特に注目は直前の出来事となる「スター・ウォーズ:ベン・ケノービ老人の日記より」です。ルークが9歳にしてスカイホッパーを飛ばしていたり、ドラマ「ボバ・フェット」に登場した黒いウーキーのブラック・クルルサンタンがオビ=ワンと戦いを繰り広げるなどの展開があります。
予告編で見られたオーウェン・ラーズとオビ=ワンの確執も描かれています。
銀河の英雄ルークを育てたオーウェンの育児法は、私も一児の父として大いに気になるところです。それによってはマスター・ルークの「自分の育てられ方とジェダイの育て方の違い」についての葛藤に繋がるのでは、とも。
映像作品では「ハン・ソロ」が直前の出来事となりますが、オビ=ワンはミレニアム・ファルコンのことを詳しく知らなかったので直接関わる事は無いかもしれません。が、映画のラストでソロはタトゥイーンへ向かうので、もしかしたらタトゥイーンの空を飛ぶファルコンを見つけられるかも?
個人的に気になっているのは、今回のドラマが「シスの復讐」の続編的立ち位置である可能性が高いことから、映画公開当時(2005年)に同時期リリースされたジュニア向け小説「ラスト・オブ・ジェダイ」シリーズからの設定引用があるのではないかという事です。ちなみに翻訳版の刊行は10巻中6巻まででした。
この小説シリーズは現在「正史」ではなく「レジェンズ」の枠に置かれている作品ですが、ドラマ「ボバ・フェット」でも「クローンの攻撃」と同時期リリースのゲーム「ジャンゴ・フェット」やコミック「オープン・シーズン」からの設定踏襲と考えられる描写が見受けられましたので、今作でもそうした設定サルベージがあるのではないかと予想しています。
また、2008年には「オビ=ワン・ケノービの伝説」という小説が出版されているのですが、同時期に原作者ジョージ・ルーカス直接指揮のもとで製作されてクロスメディア展開した「スター・ウォーズ フォース・アンリーシュド」というゲームとのクロスオーバー/設定サルベージも期待するところです。
スター・ウォーズ ドラマ黄金期へ
ロザリオ・ドーソン主演の「アソーカ」やディエゴ・ルナ主演の「アンドー」など今後配信予定のドラマシリーズも着々と製作が進み、好調な「スター・ウォーズ」のドラマシリーズは今まさに黄金期です。
思い起こせば10年前、ルーカスフィルムがディズニー傘下となり一時はこの先「スター・ウォーズ」はどうなるのかと不安でしたが、続三部作の興行的な成功を機に実写映像作品がこれほど拡充する時代が来るとは思ってもいませんでした。
待望の最新作「オビ=ワン・ケノービ」が本当に楽しみです。配信は27日から!
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追記:「オビ=ワン・ケノービ」展開予想
「オビ=ワン・ケノービ」のストーリーについてひとつ予想をします。
デイブ・フィローニのインタビュー記事を読んで閃いたものですが、もし当たってしまうと面白くないと思いますので、知りたくない方は読まないで下さい。
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「エピソード5 帝国の逆襲」でハン・ソロ捜索のためベイダーが賞金稼ぎを招集する場面。その中にボバ・フェットがいます。
このとき、ベイダーはボバの前でわざわざ立ち止まり「破壊もならぬ。(No disintegrations.)」と念押しします。ファンの間ではこれが「ボバとベイダーは既に面識があり、過去の依頼において賞金首を船ごと「破壊」してしまったことがあるのではないか」という説になっています。
ドラマにおいて、もしベイダーがオビ=ワンの生存の可能性を察知し、尋問官に加えて賞金稼ぎにも捜索をさせるなら、そしてその中に若きボバ・フェットがいる場合、追跡の果てにボバがオビ=ワンの船をサイズミック・チャージで破壊してしまうのではないかというのが私の予想です。
オビ=ワンは何らかの方法で脱出し、これにより死を偽装する事ができてしまえば「新たなる希望」でオビ=ワンが隠遁を続けられた理由にもなりますし、「帝国の逆襲」の件のシーンにおいて念押しの意味が明確化します。サイズミック・チャージを使うことについては「クローンの攻撃」のセルフオマージュとして用いるのではないかと。大規模な「崩壊(disintegrations)」を及ぼす武器でもあるので。
全然違うかもしれませんけれど。。。予想している時が一番楽しいんですよね。