「みんな仲良く力を合わせて」では平和が保てなかった実例
「みんな仲良く力を合わせて」では平和が保てなかった実例として、ある会社で実際に起きた話をします。
ある会社の社長が高齢になりました。そのため、ある日、副社長としてその社長の息子二人を立て、その息子二人に共同経営を託しました。
社長自身は「みんな仲良く力を合わせて!」をスローガンにとにかく「愛」「平和」を叫んでいるような人でした。
もちろん、その兄弟もその親に合わせて
「みんな仲良く力を合わせて会社を盛り上げよう!」
というスローガンを掲げていました。しかしながら、共同経営になって以降、兄の方が、資金調達や広報、営業、雑務に至るまでを担うようになってしまっていました。弟は事務作業の一部を担うだけでした。
そのような業務量の差に対して、兄は弟に対してひそかに不満を抱いていたように思います。しかし
「みんな仲良く力を合わせて会社を盛り上げよう!」
をスローガンに掲げている以上、さすがに表立ってその不満を公言するわけにはいきません。
しかし、立場上、兄と弟は同じ副社長です。そして、ある日突然事件が起きます。社員合同会議で兄が提案した経営方針に対してその弟が(副社長の立場として)意見してしまいました。
その場にいた従業員の話によると、(詳しい内容までは存じ上げませんが)特に何の変哲もない普通の意見だったようです。
しかし、そのような重要な経営判断のときにだけ、大きな顔で意見を言う弟に対して感情が爆発してしまったのでしょう。
「お前なんかに指図される覚えはない!」と怒号を飛ばしてしまいました。
その日以来、その弟はその会社に出社することはなくなってしまいました。兄弟確執の完成です。
たった数秒の怒号によって、強制的にすべての実権が兄に奪われ、平和がもろくも崩れ去ってしまいました。
以上です。ご参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?