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英雄たちの選択 「徳川家康 金銀王への道 ~金銀で読み解く戦国ニッポン~」
今回の主人公は「徳川家康」。家康がいかに日本の金・銀を抑え、金銀王になっていくかを見ていきます。
当時、日本は世界の3分1の量を産出していた。
スペイン・ポルトガルは銀に吸い寄せられて日本にきた。
1543年に鉄砲が伝来したのは偶然ではなく、ポルトガル人が銀目当てで、倭寇のネットワークを使って日本にやってきたため。
そのおかげで、鉄砲をはじめ天文や数学など西洋の優れたものが入ってくることになり、日本が発展することになった。
鉄砲が伝来したのは偶然かと思っていましたが、銀が関係していたんですね。
戦国時代に南蛮人が盛んに日本にやってきたのも大量に産出される銀が目当てだったと。
知りませんでしたねえ。下手すればスペイン・ポルトガルに銀を分捕られていたかもしれないんですね、危なかった。
天下を統一した秀吉だったが、戦争がなくなってしまったため家臣に与える領地がなくなってしまった。
由緒正しき家柄の出ではない秀吉は褒美を与えて家臣を繋ぎ止める必要がある。
そこで、全国の金山・銀山を手中に収めて、権力強化を図った。
秀吉が金・銀にこだわったのは、ただ好きだっただけではなく、家臣に褒美として与え、繋ぎ止めるためでもあったわけですね。
磯田さんは、朝鮮出兵も岩見銀山を持つ毛利の転封と大量に銀を使わせるためではないかと推測してました。
大阪の陣で豊臣家を滅ぼして、天下を統一した家康。
これによって、全国の金山・銀山を手中に収め、莫大な金・銀が手に入ってきた。
家康が何をやりたかったかというと、「貨幣を作ること」だった。
金貨・銀貨といった日本初の貨幣を作って、日本を経済大国に押し上げた。
庶民の識字率も上がり、生活も良くなっていった。
家康は莫大な金・銀を使って貨幣を作り、経済を活性化させるという目的があったのですね。
それによって、日本は経済大国になって今に至る、というわけですね。
金・銀を使って産業を興す気がなかった秀吉とは大いに違う点ですね。
家康は対極的にものを見ることができるスゴイ人です。
家康は、天下を統一して日本中の金山・銀山を我がものとしました。
しかし、それを使って貨幣を作り出し、日本を経済大国にしてしまう、というところがすごいですね。ただの欲ボケした人ではありませんでした。
それと、家康が新たな技術を手に入れようとして、スペインの理不尽な要求をつっぱねたのは妥当だと思います。
家康は、スペイン・ポルトガルから日本の銀を守ったんですね、ありがたい!
他にも、銀の産出方法で「灰吹法」とか「水銀アマルガム法」とかの技法を聞くことができて勉強になりました。
「大久保長安」さんの名前もでてきました、この人は死んでから汚名を着せられてしまうんですよね。
かつて、日本は金・銀が山のように産出していた、うらやましい限りです。
今もどこかから出ないんですかね。
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