読書感想【逆境を乗り越える 渋沢栄一の言葉】
この本は、逆境を乗り越えるための渋沢栄一さんの言葉が80個紹介されていて、著者が解説を加えています。
仕事や人生、お金についてのためになる栄一さんの言葉がありました。
その中から印象に残った4つを挙げます。
・「一度や二度の失敗で挫けるな」
栄一さんも手がけていた会社が危うくなり、解散しかないという状況に追い込まれたこともありあました。
けれども、挫けずに資金を投入して続いていたら、会社は再生したそうです。
「挫けても挫けてもたゆまず築き上げていく」ことが大事なんだと栄一さんは言っています。
たしかにそうですよね。失敗してあきらめてしまってはそこでおしまいですから。
エジソンも失敗しても失敗してもあきらめずに続けていたら成功したそうですし。
「ユダヤ人大富豪の教え」にでてくるゲラーさんも、決してダウンを認めず起き上がることが大事、だと言っていました。
「失敗しても挫けずに起き上がる」ことが大事なのですね。
・「お金より大切なことがあると知れ」
「お金は適度に持ち、仕事は愉快にやる」というのが栄一さんの考えでした。
栄一さんが金儲けに専念していたら、三井や三菱のような大財閥を作ることもできたでしょう。
しかし、それでは今の日本はなかったし、歴史に名を残すこともできなかった。
金儲けに専念したってつまらないと栄一さんは、思っていたから社会に貢献することを選んだのでしょう。
立派な心構えだと思います。
すっかりお金中心主義になってしまった現代人に教えたい言葉ですね。
栄一さんが今の世を見たら激怒しそうな気がします。
自分もお金だけに囚われず、お金より大切なものがあると思いたいものです。
・「足を知り、分を守る生活を」
栄一さんは、「人の欲望には際限がなくもっともっとと望んでしまうもの」だと論じています。
そして、「このような生き方をしていれば、不平不満に囚われて一生苦労して終わる」とも言っています。
本当にその通りですね。
人の欲望にはキリがなくてもっともっとと望んでします。
脳科学的に言うと、ドーパミンの働きによるものでしょうね。
樺沢先生も、「もっともっとの生き方に幸せはない」と言っていました。
私も「足を知る」を心がけたいと思いました。
・「忍耐せよ、「チャンス」はやがて来る」
「チャンスが来るのを気長に待つことも、世の中を渡っていくうえで必要不可欠なことだ」と栄一さんは言っています。
どうしようもないときに焦ってじたばたしてもしょうがない、落ち着いてチャンスがくるのをじっと待て、ということですね。
私は、行き詰まったときに「どうしよう」と思ってしまうタチなので、落ち着いてチャンスが来るのをじっと待ちたいと思います。
運命が開けるのを信じてコツコツ勉強をして待ってみます。
この本を読んで、「人生焦らずどっしり構えてみよう」と思えるようになりました。
「日本資本主義の父」であり、波瀾万丈の人生を送った渋沢栄一さんの言葉ですから重みがありますね。