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蜘蛛の糸

一昨日も、昨日も、そして今日も35度を超える真夏日が続いている。どうやら明日も真夏日のようだ(ため息)

TIさんのお宅で布団を干そうとガラス戸を開けた、いや開けようとしたら、ガラス戸に大きな蜘蛛の巣がかかっていた。

蜘蛛が巣の真ん中に陣取っている。私が初めて見る蜘蛛だった。

ずんぐりむっくりではなく、シャープな印象で、手足が長くて体幹部分も細長くて、黒くて…
いや、調べれば種類は分かるのだが調べたくない。(。_。)

手脚を含めて3インチくらいの大きさだった。ついヤード・ポンド法で書いたのはなんだか外国種のように見えたから。

2枚の戸をまたいで巣が造営されている。
そしてガラス戸をぐいっと引いたのに
糸の張りが強くてなかなか開かないのである。

戸の隙間からちょうど手元にあった割り箸を使い、かなり力を入れて糸を押し切ったところ、巣のバランスが崩れて奴(蜘蛛)は弾き飛ばされるようにべランダに落ちた。

しばしにらみ合った蜘蛛と私。

間違いなく奴はカンカンに怒っていたが、巣も壊されてしまって勝ち目はないと黙ってベランダから地面へ降りて行った。

その後ガラス戸にへばりついていた糸を割り箸で解して外しながらふと思ったこと。

蜘蛛の糸ってこんなに弾力性があって強いんだ。
お釈迦様が垂らした蜘蛛の糸、地獄に落とされていた犍陀多(かんだた)がぶら下がって極楽までよじ登ろうとした糸は余程細かったのだろう。

彼が生前踏み潰さなかった蜘蛛がビックサイズであったなら、お釈迦様が垂らした糸も頑丈で極楽まで上れたかもしれない。(彼の後ろに続いた罪人たちを罵ったりしなかったとして)

あの蜘蛛さんは次はどこに巣を造るのだろう。私と無関係の場所にしてもらいたいのだが?

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