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美味いワインをどう探す?

私が飲んだことのある高いワインは、チューリッヒ空港のキャビアハウスで買ったシャトーものの赤ワインで、1万円位しました。

当時は日本経済は今のように落ち込んでいなかった時代でした。
今はひど過ぎて夢も希望もありませんが、当時は多少は贅沢ができたんです。

試しに買っただけですし、保管に失敗したら不味くなるので、さっさと飲んでしまいました。確かに美味いと思いました。

でも、もっと安くても、十分美味いワインはある。
このワインが、2千円のワインの5倍美味しかったかと言えば、返答に困ります。

日本製のワインもずいぶん多くなったと思うけど、私が一つだけ推薦できるとすると、長野県のヴィラデスト・ワイナリーのワインです。
ここはエッセイストの玉村豊男さんのワイナリーとして有名で、私自身、何度かワイナリーに行ったことがあります。

2005年に開かれた洞爺湖サミットのワーキングランチで、ここの白ワインが供されたそうです。
たしかヴィニュロン・リザーブという名前だったと思います。

値段は安くはありませんが、製造本数が少ないので貴重です。
葡萄はシャルドネで、以前自分で開いたパーティーで出したことがあります。

非常に好評で、「誰が飲んでも美味いと感じるワインだ」と言われました。

以前、ヨーロッパに出張した時に、あるオランダ人から自分でもワインは作れると説明されました。
彼はサウジアラビアに駐在していた時、ワインが手に入らないので、自分で作ったと言っていました。
方法は、大きなビンに葡萄ジュースをいれて、酵母菌を加えるだけだそうです。そうすれば発酵して、ワインになるとのことです。

ただし、発酵するとブクブク泡が出るから、空気を抜く必要がある。
蓋に穴をあければ空気は抜けるけど、そのままだと雑菌が入って腐ってしまう。

なので、穴に細い管を通し、その管の先端をU字形に曲げて、U字の下の方に水をためる。
こうすればビンの空気は水を通してポコポコと抜けていく。
一方、雑菌は水が遮るので中には入ってこないとのことでした。

ポイントはここだけということになります。

それから大分経って、東急ハンズで「ビールを作るセット」が売られていました。
入れ物は、プラスチックの樽みたいなもので、管は私が聞いたものとそっくりでした。ビールの酵母菌もセットになっていました。

しかし、日本では酒税法があるので、これを利用してワインを作っても良いのかどうか、私には分かりません。

また、酵母菌については、イタリア人に聞いたところ、ワイン作りには必要ないとのことでした。葡萄は、酵母菌なんかなくても発酵するらしい。
とすれば、葡萄ジュースがあればワインを作れることになるけど、本当だろうか?

原料の中で最も大事なのは葡萄だと思います。
私がヴィラデストに行ったときに、収穫の終わった葡萄畑をのぞいたところ、収穫しそこなった葡萄が残っていたので、それを摘まんで食べてみました。

この葡萄が滅茶苦茶に甘かった。食べる葡萄とは全然違う。
ワイン用の葡萄はこんなに甘いのかと驚きました。

だから、もしワインを作るなら、葡萄も普通の葡萄で作ったら失敗すると思います。余計なことをしないで、スーパーで買ってくる方が簡単だし、賢明だと思う。

それに、自分の経験では、ワインを飲み始めた頃に美味いと思ったワインはやや甘口でした。色々とワインを飲んでいるうちに、辛めの方が美味いと感じるようになりました。
自分の好みも変わっていくんだろうと思います。

なので、色々と試してみる必要があるのではないか?
試しているうちに、好みのワインが見つかるような気がします。


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