ありふれた漁村の日常を生きる。
おはようございました。
12月6日木曜日。
曇り時々小雨。
気温14/10度。
小潮。
本日は朝6時出勤。
微妙に明るく、逆に言えばちょっと暗い。
今日は志摩市にある渡鹿野島(わたかのじま)へ配達の日。
真鯛の出荷作業を途中で抜け出して、
ひとり軽トラに乗る。
配達のおっちゃん、通称よっちゃんが今日は休み。
だから僕が、代わりに行く。
道中ではラジオを聞いている。
普段、テレビも新聞もみない。
ラジオを聞いて、たまにとんでもなくビックリする。
ミクロの世界に染まりすぎたな。
磯部駅前の問屋さんまで、魚を届けた。
今日はカンパチと真鯛。
お客さんへ無事、届きますように。
そして、渡鹿野島へ到着。
阿曽浦からだいたい1時間で着く。
旅館。
厨房を通ったときにちらりとみえる、
綺麗に飾られた魚介類たち。
僕の仕事は、魚を届けるだけ。
生産者は時々、
消費者から迷子になる。
いつかお客さんになって、
この場所に来よう。
渡鹿野島に行く手段は、渡船しかない。
ひとときの遊覧を楽しむ。
運転手のおっちゃんが、今日は「あの」人だった。
会うたびに、「これ」はできたかって。
小指を突き立てる「あの」おっちゃん。
いつも人生を教えてくれる。
たいていは恋愛論についてだけど、
ぶっちゃけ役に立つ。
積極的に行けって言ってるわけじゃない。
ちょっとした人間関係を大事にするかどうかってことなんだよ。
心のメモに刻み込む。
そして鵜方駅を経由して、
再び南伊勢へ戻る。
廃校舎の工場にも配達がある。
風情あり。
そして阿曽浦へ戻った。
僕は配達が好きだ。
帰ったら網直し。
10m近くある大きな網の破れを肉眼で探し当てて、
手作業で編む。
こういう破れ。
それをこういう感じでクルクルっと。
昼前に市場に行って、
伊勢海老を仕入れる。
ここ阿曽浦は、12月から伊勢海老漁解禁のため。
こんにちは、海老君。
昼休憩挟んで、
午後からは網洗いをする。
魚の配達にしろ、
網洗いにしろ網直しにしろ、
無心になれる。
ひたすら同じ作業を続けるのだ。
単純作業を繰り返していると、
たまに人生を悟る。
自分の人生、これで合ってるかな、なんて。
考えちゃったりすることはあるけど、
地に足ついて、
一歩ずつ前に進んでいるこの日々が好きなんだ。
はい、綺麗になりました。
仕事、終わり。
と思ったら、
真下の海にヒラゴ(マイワシ)の大軍あり。
今日のおかず、ここにあり。
網を持ってきて、
捕獲。
晩飯になった。
食べきれない分はご近所さんにおすそ分け。
翌日、玄関にトマトが置いてあった。
僕はありふれた漁村の日常を生きている。
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