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音大への道 その5
写真はうちの孵化器です。ここで21日間温めてヒヨコを孵化させます。子供達3人が、それぞれ自分の卵に名前を書いて、孵化するのを見守ります。
国立音楽大学の受験には、専攻楽器の他に、副科のピアノ、新曲視唱、楽典、一般科目(国語、英語)の試験がありました。なので、サックスのレッスンと同時にピアノ、新曲視唱、のレッスンも必要になりました。
運良く音大を目指す後輩がいて、近くの音楽教室に凄く良いビアノの先生がいるとの事で、紹介して頂きました。
当時、たまたま音楽室にあったCD、ポゴレリチの弾くチャイコフスキーのビアノコンチェルトにハマっていました。
紹介頂いた先生は、地を這うような、重いタッチでビアノを弾かれる方で、まるでポゴレリチみたいだ。と感じたのを憶えています。斉藤先生という方で、確か武蔵野音楽大学の先生をされていたと思います。
斉藤先生のレッスンはとても独特でした。曲は全くやらず、指一本一本、しっかり鍵盤をおす練習をただひたすらにやり続けました。例えば小指で鍵盤のストローク分だけの動きで、fffを出す練習。ビルとか建てる時の杭打ち機をイメージする事。押す瞬間は瞬発力で。と言われました。繰り返しているとだんだん大きな音が出る様になってきました。
斉藤先生のレッスンには、後々サックスの奏法のヒントになる事が、沢山ありました。
今思うと僕は本当に先生に恵まれていました。
その音楽教室で、新曲視唱や、楽典も、レッスンして頂ける事になって、下準備は万端。後は僕が、どれだけ頑張れるかにかかってきました。