サッカー用語解説「疑似カウンター」
ごあいさつ
こんにちは、居酒屋fやんと申します。
この記事では一般サッカーフリークス兼マリサポの筆者がnote執筆の練習がてらサッカーに関して思ったことをつらつらと書いていく雑談記事になります。
普段はマリノスの考察記事を書いている自分ですが、今回は初心者向けのサッカー用語解説解説記事を書いていきたいと思います!
現地に行って応援したり観戦するのは好きだけど、サッカーの用語はわからない…実況や解説の言ってることがいまいち理解できない…といったサッカーライト層向けに極限までわかりやすく解説したいと思いますので是非見ていってくれると嬉しいです!
疑似カウンター
記念すべき第1回目の用語は「疑似カウンター」です。
Twitterで投票を行いましたが、最近流行りということもあり一番ご要望が多かったです!
投票してくださった方々ありがとうございました。m(__)m
この疑似カウンターはヨーロッパの各国リーグで流行り始めている戦術で、一言でいうと、ボールを持ちながらカウンターと同じ状況を作る戦術です。
サッカーにおけるカウンターとは
※青:自陣チーム、グレー:相手チーム
このように相手に押し込まれていたり、相手選手が自陣に入り込んでいるシチュエーションでボールを奪い、後ろの広大なスペースを使って攻撃を仕掛けることです。
これだけ見るとカウンターってそもそも相手からボールを奪って初めて発動するのに、ボールを持ちながらそんなことできるの…?って思うかもしれません。
疑似カウンターに置いて重要なのはボールを持っている状態で相手選手を自陣に引き込むという動きになります。
なのですべての相手に対して疑似カウンターを施行できるかというとそうではありません。
基本的に疑似カウンターは相手がハイプレスをしてくるときに有効的な戦術になります。
疑似カウンターの条件
まず、疑似カウンターのわかりやすいシチュエーションとして相手がマンツーマンディフェンスでハイプレスをしてきたときの例を挙げます。
このように相手チームがマンツーマンでマークについた場合、自チームの選手が低い位置にポジションをとれば、相手選手を自陣に引き込むことができます。
すると、冒頭のカウンターの例と同じように、相手陣地に広大なスペースができ、このスペースを使って攻撃できれば、実質的にカウンターと同じじゃない??という発想のもと施行されているのが「疑似カウンター」になります。
上記は非常に極端な例ですが、疑似カウンターとは、相手を自陣に引き込んで、空いたスペースで攻撃するその様がまるでカウンターのように見えるということです。
疑似カウンターのポイント
ここまで疑似カウンターの概念を説明しました。
どうでしょう言葉の意味自体は思いの外簡単ではないでしょうか?
しかし、言うは易く行うは難しがサッカーの戦術の基本です。
疑似カウンターを発動させるには以下の2つのポイントがあります。
相手を自陣に引き込む
引き込んでできたスペースを利用する
まず、相手チームもバカではないので、引き込むのが狙いなら以下のように無理せずブロックをしいてしっかり守れば、利用できるスペースを制限することができます。
また、先ほどのマンツーマンディフェンスの例のように、1人につき1人ディフェンスがついてしまうと、どうしても個人技ではがす必要性が出てくる上に、自陣には剥がすプレーをするためのスペースがないため、せっかく相手陣に広大なスペースがあっても相手のマークの網に捕まってしまう危険性が高いです。
このようにまるで簡単に決定機を作れる画期的な戦術のように見える疑似カウンターですが、この戦術を施行するのは決して簡単ではありません。
どのようにして相手を自陣に引き込むか?、引き込んでできたスペースをどのように利用するか?今世界中のポゼッションを施行するチームが躍起になってその方法を模索している状況です。
疑似カウンターの例
疑似カウンターとはなんぞや?というのはある程度分かってきたかと思います。
次は実際に疑似カウンターを施行するための戦術の例と、今一番疑似カウンターを上手く施行しているといっても過言ではないイングランドプレミアリーグのクラブ、ブライトンの特徴を紹介したいと思います。
0トップ(偽9番)
以前私の記事を読んでくださった方の中には、もしかしたら疑似カウンターと0トップの解説が似ている、と感じた方もいるかもしれません。
※0トップの解説記事はこちら
0トップは疑似カウンターを施行する上で最もオーソドックス戦術の1つと言ってよいと思います。
理由を説明します。まず相手がマンツーマンディフェンスの場合にトップの選手が偽9番として中盤まで下りてきます。
すると中盤のスペースで2対3の数的有利を複数作り出すことができます。
しかし、相手もフリーでトップの選手にパス受けさせないためにCBの選手が付いてくる場合があります。
そうすると今度はCBの選手がいなくなるので敵陣中央に大きなスペースができます。
そこを両ウィンガーの選手が狙います。
これによりウィンガーの選手は相手SBの選手に広大なプレースペースを使って1対1を仕掛けることができます。
個で剝がす能力の高いウィンガーであれば、ロングボール一本で1点もののプレーとなるでしょう。
我らが日本代表の三笘さんのお手本プレーを貼っておきます。
0トップの戦術解説をしましたが、結論どういったところが疑似カウンターを施行するのに有効なのかというと、0トップの選手が相手のDFを中盤まで引き付けて、空いたスペースをウィンガーの選手が利用する。
つまり0トップは、
相手を自陣に引き込む
引き込んでできたスペースを利用する
この2つのポイントを押さえている戦術ということです。
もちろんこれはあくまで1つの例です。
他にも疑似カウンターを施行するためのやり方を色々なチームが試しているので、この記事を読んで興味が出てきたら詳しく解説しているサッカー記事をぜひ読んでみてください!
ブライトンのビルドアップ
最後にブライトンのビルドアップで、有名なプレーを紹介します。
それはボランチのカイセド選手とCBの選手のパス交換についてです。
マリノスを見ている人は見慣れた光景だと思いますが、ブライトンはCBとGKの選手がボランチの選手と頻繁にパス交換をします。
カイセド選手の特徴は足元の技術が高く、狭い場所でのターンのうまい選手です。
つまり、相手からするとあまりフリーな状態でボールを持たせると、簡単に前を向かれて前進されてしまいます。
なのでこのように相手選手はぴったりマークをついてカイセド選手の自由を奪い、ボールの奪取を試みます。
しかし、カイセド選手の足元の技術はとても正確なので、基本的に奪われることなく、空いているCBまたはGKにパスを戻すことができます。
この動きをすることで相手のマークを引き付けて、少しづつ自陣に相手を引き込むことができます。
後は相手を引き付けてできたカイセド選手の背後に1トップの選手が降りてきて数的有利を作ったり、1トップについていったCBの背後のスペースを三笘が狙ったりなど、ボールを動かし続けてスペースを空けて疑似カウンターを発動させます。
本当にブライトンのサッカーは流動的で面白いので、来期もABEMAで無料放送があればぜひ見てください!
ちなみに余談ですが、マリノスでも同じことをやっている選手が1人います。
渡辺皓太選手ですね。
彼も持ち前の足元の技術とターンのうまさから相手を引き付けるバックパスを何度もやっているので是非注目してみてください!
まとめ
読んでいただきありがとうございました!
今回の内容をまとめると
疑似カウンターはボールを持ちながらカウンターと同じ状況を作る戦術!
疑似カウンターのポイントは相手を自陣に引き込むと引き込んでできたスペースを利用する!
0トップ戦術やブライトンのビルドアップは疑似カウンターの代表例!
初めての戦術解説でしたがいかがだったでしょうか?
疑似カウンターについてはブライトンはもちろんブライトンと比較したマリノスの記事など、詳しく解説しているサッカー記事はめちゃくちゃいっぱいあるので、この記事を読んで興味がわいた人はぜひ調べてみてください!
いきなり戦術解説を読んでもわからない…という人もこの記事の内容を頭に入れれば理解がスムーズになると良いなと思って書きました!
ぜひまた感想聞かせてください!
次回は未定ですが、先日の広島戦は気になる点がいくつもあったので、マッチレビュー的な記事を書こうかなと思っています。
それではまた!