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【鑑賞日記】ひらビあーつま~れ10年記念展を観に行った

おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展 @平塚市美術館

本来ならば、ひととしゃべりながら作品をみていく企画なのでしょう。普段の「お静かに…」的な美術鑑賞ではない新たな体験をとおして作品への理解を深めていこうというのが本企画展の意図なわけです。

が、残念ながらこのとき自分はソロプレイ。ひとりしずかに作品を観てまわります。

展示された作品には説明板がなく(本当は離れた位置にまとめて掲示されていました)、ただ描かれた作品そのものと自分が感じるままに向き合う鑑賞となります。

そのような見かたをするのはひさしぶりでした。
作品点数もそんなに多くもなく、そして来場者も少なく人混みにもまれることなく自分のペースでまわれたこともあってか、じっくり好き勝手に作品を読み解く楽しさを経験できたように思います。

最近とみに、どうしても説明板をみて知識を得る見かたでの鑑賞になってしまいますが、どう感じたかというのも重要だなあ、ということを思い出しました。

ほかにも、この作品を描いた人は誰かなクイズをやりながら観ていったりもしました。
まあそうそう当たりませんよね。説明を読んで「ああ、このひとだったのかあ」とかね。結局わかったのは、作風の特長がありまくる4名程度でした。たぶん知ってる人だけど名前が思い出せないというひともあって、それは悔しかったなあ。

作品の展示だけではなく、本企画展のもととなった対話による美術鑑賞事業の報告となる、子どもたちが絵と向き合った感想についても展示されていました。

率直な子どもたちの感想を読むと、うん、いろいろと感じてるんだなあということが読み取れてなんか嬉しかったです。
「同じ作品を二度目にに見たとき、感じたことが一度目と違っていた」みたいなコメントなど、「そうかあ、そうだよねえ、うんうん」みたいな気持ちになります。どんな親目線?

自分が美術館に行くときはだいたいが「この作品をみたい」というモチベーションで行きます。たぶん、誰しもそんな感じなのではないでしょうか。

けれど、たまにはたまたまそこで出会った作品と向き合う。その出会い自体を楽しむ鑑賞スタイルが、もっととあっていいのではないか。そして説明過多とは真逆の「Don't think, Feel」みたいな楽しみかたもあっていいのではないか。そうあらためて思いました。

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