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パートナービジネス活性化のための「ウェビナー共催」という打ち手
株式会社パートナープロップでセールス・マーケを担当している磐崎と申します。今回イベントマーケティングAdvent Calendar 2024の15日目担当として、「パートナーの支援施策としてのウェビナー」というテーマで記事を執筆させていただきました。
磐崎友玖(いわさきゆうく)
パートナービジネス専門家。B2B SaaS スタートアップの創業参画~シリーズ B まで事業拡大を経験後、パートナープロップに営業責任者に着任。アライアンス・営業組織立ち上げ・マーケティングなどを横断的に推進。 X アカウント:@YukuIwasaki
1. なぜパートナービジネスが必要なのか?
競争激化が進む今日のビジネス環境において、「パートナービジネス」は市場開拓を実現するための重要戦略として位置づけられます。
自社のリソースだけではリーチできる顧客や市場規模に限界がありますが、パートナーと協力することで、より多くの顧客層にアプローチし、新たな市場機会を獲得することが可能です。
例えば、多くの企業が新規顧客の開拓や新しい地域への進出に苦戦しています。このような課題をパートナーと共に取り組むことで解決し、ブランド認知度の向上や製品の改善にもつながります。適切なパートナービジネス戦略を築くことで、競争優位性を確立し、企業全体の成長を加速させることができます。
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2. なぜパートナーへのマーケティング支援が必要なのか?
パートナービジネスを通じて、自社製品を効果的に販売するには、的確なマーケティング支援が不可欠です。以下の悩みを抱えるケースは少なくありません。
パートナーによる製品の特長やメリットの理解不足
パートナーによるマーケティング活動のリソース不足
ベンダーとパートナー間のコミュニケーション不足
こうした課題を解決するために、リードジェネレーションやコンテンツ作成、そしてウェビナー共催を通じて支援することはひとつの解決策になります。特に、パートナーの成功を支援することが最終的にはベンダー自身の成功につながる、という考えを持つことが信頼関係を築く鍵となります。
3. なぜ「パートナーとのウェビナー共催」が有効なのか?
パートナーとのウェビナー共催は、低コストかつ効率的にマーケティング活動を支援する有力な手段です。この形式を通じて得られる利点には以下が含まれます。
製品理解の深化:パートナーが製品の特長や競争優位性をより深く理解するきっかけになる。
営業スキルの向上:実際の顧客に響くプレゼン方法や質疑応答のスキルを高めることができる。
潜在顧客への接触:ウェビナー参加者は高い関心を持つリード(見込み顧客)として重要です。
アーカイブ化によるストック型資産化:ウェビナー動画を記録し、後のマーケティング活動で再利用可能な資産にできます。
4. パートナーとのウェビナー共催を成功させるための7つのステップ
ステップ1:目標設定
パートナービジネスを通じて達成したい目標を明確にします。受注・商談・リード獲得などの定量目標をベースに考えましょう。
ステップ2:パートナー選定
目標達成に適したパートナーを選定します。①ターゲット顧客層が重なること ②パートナーのマーケティング能力が高いこと ③プロダクトとの親和性が高く、クロスセルが期待できること などが見込めるパートナーは、優先的に共催ウェビナーを行うと良いでしょう。
ステップ3:テーマ選定
ターゲット顧客が興味を持つテーマをパートナーと共に選定します。
・製品の具体的な活用方法を伝えるテーマ:申し込み数は限られるが、ニーズが顕在化していることが多い。成熟市場で効果的。
・顧客の課題解決につながるテーマ:申し込み数は多くなる傾向はあるが、転換率は一定でとどまることが多い。啓蒙期の製品に効果的。
ステップ4:コンテンツ作成
パートナーのプロダクトの親和性やターゲット顧客の理解や言語にあわせたコンテンツ作成を行いましょう。また、コンテンツの形式としては
・対談形式:トピックについてパネルディスカッションを行う
・セッション形式:独立したセッションを各社行い、質疑応答を行う
のいずれかが最適です。
ステップ5:プロモーション
ウェビナーを効果的に告知します。その際、集客の目標値、方法、追客方法を事前に協議することは必須です。加えて、相互に広告投資をおこなうことでコミットを高める取り組みもおすすめです。
▼ パートナーに対するマーケティング支援(MDF)に関する参考記事
ステップ6:ウェビナー実施
当日のウェビナーは質疑応答などを用意するとともに、関連資料(例えばお役立ち資料やサービス資料など)は随時チャットでも展開して、参加者に対して行動喚起をしましょう。
ステップ7:フォローアップ
参加者への迅速なフォローアップを行います。双方ともにフォローが遅れると機会損失につながりますので、事前にパートナーとアプローチ方法も協議しましょう。
5. 陥りがちな罠と回避策
パートナとのウェビナー共催でよくある問題は以下の3つです。この失敗を避けることを意識することで成果が高まります。
① 効果測定の見落とし
効果測定では、単なる参加者数にとどまらず、リードの質や売上への寄与を評価することが重要です。そのためには共通に成果を可視化できる仕組みをつくりましょう。
② パートナーとの連携不足
テーマ選定やプロモーション活動での綿密な連携が不可欠です。これが欠けると成果が大きく損なわれる可能性があります。
③ ベンダー視点に依存した情報提供
ウェビナーはベンダーだけで主導するのではなく、パートナーの専門知識や経験もしっかり活用することで、より価値の高い内容を提供できます。
6. さいごに
パートナービジネスは一朝一夕で成果が出る施策ではありません。パートナーとの協業を通じて成果を生み出すためには、ただマージン設計をするだけでは不十分です。
パートナーが効果的に商談取次や受注を生み出すことができるよう、セールス・マーケティングの両輪で支援体制を構築することが大切です。弊社パートナープロップでは、数々のパートナービジネスを支援しておりますので、お気軽にご相談もいただけたらと思います。
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