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子連れ海外出張と生産現場レポ

こんにちは。マザーテラス須藤です。
2024年8月12日~17日、5年ぶりに中国の生産工場へ行ってきましたのでレポです。

まず、今回12歳、10歳、2人の子供連れでの出張に挑戦しました。
現在弊社の製品の6割近くを生産してくれている工場さん。とても仲良くしている担当者さんの熱いコールに答えて子供連れでの出張に挑戦したのですが、これが、めちゃくちゃ大変でした。(その混乱と疲れにより、8月中に投稿するつもりが、ちょっと遅れてしまいました)

子供2人は初めての海外でしたが、特に下の子は、中国語の発音の強さに気後れして、動かなくなりました(笑)。娘いわく「(中国語は)怒ってるみたい」とのことで、行きの飛行機の中のキャビンアテンダントさんの雰囲気でやられてしまい、その後約4日間復活することはなく。

子育てしてるとあるあるかと思うのですが、子供って文字通り「動かなく」るんですよね。。私としたことが、ママ脳で考えれば当たり前のこのことを、起業家脳で判断したがための誤算。なだめたり励ましたり、ご褒美でつったり!?しながら、自分で動いてくれるように導くのに、多くの労力を使いました。なので、気軽な気持ちで子供を出張に連れて行くことは、絶対オススメしません(笑)!!

とはいえ、日本にいると気づきにくい色々な価値観が、この世の中にはあるのだ。ということを、子供たちには、多感な時期にこそ体感してもらいたかったので、そういう意味では、母としての私の目的は達成されました。

私は工場に初めて足を運んだとき、機械でさささっと生産されているんであろうと想像していたものが、ことごとく全て、人の目と手で行われていることに、大きな感動を覚え、それ以来、ものづくりの現場のことをもっと多くの人に知ってもらいたい。という気持ちを持っています。

どうしても価格などのコスパや機能性など、合理的に判断されがちな物販の世界。それを支える裏側の世界には、少しでも良いモノを作って人に喜んでもらいたい。期待にこたえたい。そんな職人や技術者の情熱であふれています。私は人生最後には、そんな、人の持つ可能性にこそ、価値があるんだ。と思える世の中を、次の世代に残していきたいなと思います。

今回の娘が動かなくなる一件で私が学んだのは、人(娘)に動いてもらうには、情熱だけでなく、心理的安全性がとても重要だというと。心理的安全性は、人それぞれ違っているから、それぞれが自分の納得する形でなければ意味をなさないこと。そして、人は自分のやりたいことにしか基本的には動けないということを学ばされた。言葉ではわかっていはいても、難しいこれらのこと。子育ては本当に多くのことを学ばせてくれます。

さて、前置きは長くなりましたが、5年ぶりの生産工場では、8月末に発売開始予定の、新商品ハイウエスト吸水ショーツの生産が大詰めでした。
9月のスーパーセールで発売開始予定のため、8月末には出荷必須!!と伝えていたのですが、実際の生産現場では、納期が間に合わないからと自主的に残業をして対応してくれていました(感動)。

日本製のJUKIミシンが日々の生産に活躍しています。

どんなに納期が厳しくても、1点1点丁寧に検品しています。こうして地道に積み重ねた信頼が次の仕事を生むのです。


検品作業は作業を細部まで熟知した職人が1枚1枚丁寧に行います

今回は既に完了済のため撮影できませんでしたが、下着の生産で重要な精密なサイズ管理のためには、使用する生地の状態が重要。湿度や温度変化により伸縮やシワのおきやすい生地を、毎回同じ状態で裁断するための、生地工場から生地が届いた後、キレイに広げて数日間寝かせる行程があります。

肝となる生地を管理する職人は重要な職種で、腕のいい職人は工場同士でも取り合いになるため、給与も高いと前回の出張で教わりました。

その後専門の職人が生地を規定枚数丁寧に重ね、裁断します。

裁断後の生地は、終業後の工場の一室で、誰かに縫ってもらうのを、静かに待っていました

こういう情熱のある工場さんとはとてもうまくいくし、その情熱を無駄にはしたくないと、販売側も頑張ろうという意欲がわいてきて、相乗効果でますます上手くいく。数年間色々な工場さんと取引してきた中で、相性と共有できる情熱。これが大事じゃないかと最近思います。

生産を統括する黄さん(左)と私

生産を統括する黄さんは、生産統括としてはめずらしい女性。一縫製工員からキャリアをスタートしたバリバリのたたき上げキャリア。キラキラした瞳とエネルギッシュなパワーで、「あんたのところの製品を作るのは楽しい。もっと仕事、ちょうだいね」とのこと。ちゃんと押し強め、交渉上手なところが大好きです(笑)

今回の出張の目標のひとつ。部材の生産工場を回ること。
縫製に次いで重要な、下着を構成する生地やパッドなどの各部材。部材から企画する際には生産方法を事前に知っておいた方が話が早いと思い、部材工場を回ることを、今回の出張の目的としていました。
本当は綿花の生産農場にも行きたかったのですが、それは遠すぎると断られました。こちらはブラパッドの工場。

パッドの金型の山。金型ってワクワクします


生産現場は常時2000℃以上の機械を動かしているので激暑。
ただでさえ暑い地域。労働条件が厳しい分工賃は高いと聞いてちょっと安心。

ブラのパッドの形状はお客さまから期待の大きい部分で、今回パッド工場と綿密な打ち合せ。私「幅を細かく調整したいんだけど、、」「いや、そこの幅じゃなくて、ここの幅!(厚み)」みたいなことを通訳を通じて要望する。
おやつ休憩中をの担当者さん。ちょっといやそうな顔をしながらも、最後はどうやったら解決できるか一緒に考えてくれました。感謝です。

右:金型生産前のサンプル型 左:厚みについての要望を説明するの図

4日間出張で、疲れ果てた後、街角の庶民的な定食屋さんで、ぬるいビールを飲みながら、食事。
夏休みだからか、息子と同年代の女の子がお店の手伝いをしていました。疲労と感謝と混乱と。いろいろな感情も交じり合って、街角のやさしい味は、一生の思い出になりそうです。

息子もおいしいと言ったスパイシーなチャーハン。すでに完食した小籠包の蒸し皿。シンプルな温かい麺はわたしのお腹にやさしかった
言葉の通じない遊園地に挑むの図。土地の使い方が日本と全然違う。人口多い&広大な土地がある国と実感。


以上出張と生産現場のレポでした。
私が始めたこの事業。これから、さて、どうなっていくか。私は大きな希望と野望を持っている。

現在一緒に冒険してくれるパートナーを絶賛募集中です。特にEC担当者。楽天市場の運用経験のある方大歓迎。
興味のある方は、こちらのnoteかインスタグラムなどに私に直接ご一報下さい。

次回は、9月末頃「出産、移住、子育て。仕事との両立で私が捨てたモノと発見したもの」を書きたいと思います。