【神経科学への入門書】『進化しすぎた脳』
こんにちは、ゆうまです。
今回は、自己紹介でも触れたブルーバックスシリーズから、池谷裕二先生の『進化しすぎた脳』についてレビューしたいと思います!
神経科学をこれから勉強してみたい中高生へ!
「新書って難しそうだし、読みたくない」と思う人もいるかもしれません。僕も最初はそうでした。でも、この本は読書が苦手な僕でもスラスラと読み進めることができました。『進化しすぎた脳』は、中高生向けに行われた講義をもとに書籍化されたもので、池谷先生と中高生の会話形式で進んでいくのが特徴です。だから、実際に池谷先生から直接神経科学の話を聞いているような感覚になります!
確かに古い書籍だけど…
この本の第1版が発行されたのは2007年。ちょうど今の中高生が生まれた頃です。なので、最新の研究に比べると情報は古い部分もあります。でも、そこが逆に面白いんです!僕がこの本を初めて読んだとき、「こんな時代にすでにここまでわかっていたの!?」と驚きました。そして、今ではどこまで進んでいるのか、とてもワクワクしたのを覚えています。
ここがおもしろい!
読んでいて特に面白いと感じたところを、ランキング形式で紹介します。詳しくはぜひご自身で読んでみてくださいね!
3位 脳を知れば身体全体がわかる!
脳はそれぞれの領域で異なる役割を担っています。これを「脳の機能局在」と呼びます。その中でも「体性感覚野」と呼ばれる部分は、体の各器官から送られてくる感覚情報を処理しています。この体性感覚野はさらに各器官ごとに細かく分かれていて、その分布をカナダのペンフィールド先生が1952年に特定しました。動物ごとにこの分布は異なっており、分布を見ると、その動物にとってどの部分が重要かがわかるんです。
2位 脳は抽象的な概念をどう処理している?
脳が「抽象的な思考」を司るという点は非常に面白いです。でも、具体的にどのようにそのプロセスが進むのか、まだ完全には解明されていません。しかし、そのヒントになりうるのが「ミラーニューロン」です。このニューロンは、ある動作を見たりすると反応するもので、もともとは他の実験中に偶然発見されました。私たちが身体感覚や五感を使わずに他人の動作を理解できるのは、ミラーニューロンのおかげかもしれません。
1位 脳で念力を使おう!
驚くべきことに、2000年代にはすでに「脳の指令を身体を介さずに外に伝える」技術が成功していたんです。詳しい仕組みは本を読んでほしいですが、要点としては脳に電極をつけ、特定の指令を計測できるようにするというものです。この技術は現在も進化しており、義手や、ALSなどの身体が不自由な方が“念力”のような形で操作できる技術が研究されています。
まとめ
いかがでしたか?初めて記事を書いたので少しつたない部分もあるかと思いますが、これをきっかけに多くの方が神経科学に興味を持っていただけたらうれしいです。『進化しすぎた脳』は、神経科学を初めて学ぶにはとても良い一冊です。ぜひ、皆さんも読んでみてください!