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氷の世界

今回は、井上陽水氏の歌詞を検証してみたいと思います。抽象的であるようで叙情的な歌詞が特徴の井上陽水氏。時代が変移しても自らのテクスチャーを何度となく塗り替えてきたアーティストですが、その作品の根底には常にその情景や気韻を巧みに表現する名作詞家であるとワタクシ的には大絶賛するセンテンスセンスの達人。

井上陽水氏の作品で敢えて好きな曲を挙げると
『傘がない』(1972年)、
『ジェラシー』(1981年)、
『ダンスはうまく踊れない』(1982年)、
『リバーサイドホテル』(1982年)、
『飾りじゃないのよ涙は』(1985年)
などなど。。。他のアーティストにも楽曲提供も多い方で有名です。

今回は、この曲
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『氷の世界』(1973年)
 作詞・作曲:井上陽水

 窓の外ではリンゴ売り、声を枯らしてリンゴ売り
 きっと 誰かがふざけてリンゴ売りのまねを
 しているだけなんだろう
 僕のTVは寒さで画期的な色になり
 とても醜いあの娘を
 グッと魅力的な娘にしてすぐ消えた
 今年の寒さは記録的なもの 凍えてしまうよ
 毎日 吹雪 吹雪 氷の世界

 誰か指切りしようよ。僕と指切りしようよ
 軽い嘘でもいいから
 今日は一日はりつめた気持でいたい
 小指が僕にからんで動きがとれなくなれば
 みんな笑ってくれるし。
 僕もそんなに悪い気はしないはずだよ
 流れてゆくのは時間だけなのか、涙だけなのか
 毎日 吹雪 吹雪 氷の世界

 人を傷つけたいな。誰か傷つけたいな
 だけど出来ない理由は、
 やっぱり ただ自分が恐いだけなんだな
 そのやさしさを秘かに胸にいだいてる人は
 いつか ノーベル賞でももらうつもりで
 ガンバッてるんじゃないのか
 ふるえているのは寒さのせいだろ?
 恐いんじゃないネ
 毎日 吹雪 吹雪 氷の世界

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先ず、リンゴ売りって、なんぞや?
その時代にはリンゴ売りが夜泣きそばのように屋台で売られていたのか?
少し調べてみると、その作品をリリースした後、
井上陽水氏は1976年、大麻所持で逮捕されているのですね。もしかしたら幻覚、幻聴とかあったのかなぁと想像してしまいます。
そして逮捕後、執行猶予中にも関わらず、アルバムをリリースしてました😆当時のエンタメ業界の勢いと昭和のイケイケ過ぎたモラルを感じますね😳

”僕のTVは寒さで画期的な色になり
とても醜いあの娘をグッと
魅力的な娘にしてすぐ消えた”
      TVのノイズ感を用いることにより、
  あの娘が貞子化してしまうホラーな一節。
  聴いている人間さえも氷点下に突き落とします😱

”毎日、吹雪。吹雪。氷の世界”
  『アナと雪の女王』とは違う昭和の氷点下は
   ホワイトアウト感が一層違いますね😆

”誰か指切りしようよ。僕と指切りしようよ
軽い嘘でもいいから
今日は一日はりつめた気持でいたい”
  これ以上、張り詰めた気持ちになってもらっても困りますが
  他者との関わりを強く欲しているようです。
  
”小指が僕にからんで動きがとれなくなれば
みんな笑ってくれるし。僕もそんなに悪い気はしないはずだよ"
  マジでホラー😳やばやばのヤバ😆💦
  『ジョーカー』ばりの犯罪者へのカウントダウンです。

”流れてゆくのは時間だけなのか、涙だけなのか”
  誰かに依存したいのに孤独から抜け出せない。
  氷結、負のスパイラル💦

”人を傷つけたいな。誰か傷つけたいな
 だけど出来ない理由は、やっぱり ただ自分が恐いだけなんだな”
  更に映画『タクシー・ドライバー』ばりの暗殺者予備軍😳

”そのやさしさを秘かに胸にいだいてる人は
 いつか ノーベル賞でももらうつもりでガンバッてるんじゃないのか”
  ノーベル平和賞でお願いしたいです😭

”ふるえているのは寒さのせいだろ?恐いんじゃないネ
毎日、吹雪。吹雪。氷の世界”
  おこたに入って、湯豆腐とかおでんとか
  片岡鶴太郎バリに熱湯攻めで温めてあげたいところです。

こんな氷の世界なんてゴメンだぜ!的なチョー寒すぎる世界でしたね。
先日の燕岳テント場より氷点下です🥶
初期の井上陽水氏の鬼才溢れる名曲を今回は検証してみました。
氷点下を忘れた頃にまた勝手に歌詞を検証してみたいと思います。

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