八峰キレットから五竜岳に登ってみた。
最近まで読んでいた本が、
『好きを言語化する技術』
~推しの素晴らしさを語りたいのに 「やばい!」しかでてこない~
著書は書評家の三宅香帆さん。
小学生時代、夏休みの読書感想文が苦手ではなかっただろうか?
実はワタシも苦手だった。
なぜ苦手だったのか?
自由じゃないからだ。
400文字原稿用紙4枚までと限定。作者の意図と主人公の気持ちを汲み取り、自分の感想を公共的に出してもおかしくない言葉で纏めなくてはいけない。既にその時点でワタシの感想ではなくなり、よそいきの言葉の羅列となる。上手く書き上げられたとしても評価を媚びる文章となっていた筈だ。 語彙力がない、言語化が下手、他人の言葉に影響されやすい人でも推し(好きなもの)への表現力は上がると三宅さんは説く。それには他人の言葉と距離を置くために自分の言葉をつくるテクニックが少しだけあればいい。時にSNSの大量な情報から他人の言葉や意見が自分の思考に上書きされるようなことがある。 言葉が伝染する時だ。 自分以外の人が発した言葉たちから、いかに自分の思考と言葉を守れることが大事なのだと説く。 推し(好きなもの)への感想は正しくなくてもいい、妄想力を駆使して書ききるべし。
感想として良くないワードは下記3つ。
『泣ける』→(全米が泣いたとか)
『やばい』→(多用するとJK風に安っぽい)
『考えさせられた』→(実は考えてない)
これはワタシもヤバいと唸った。←結構使っている。
山を推したい時は空前絶後の妄想力を駆使してとか身構えることなく、我々には写真という武器もありますからね。美しい景色やハイカーの自然な表情はそれだけで推せます。結局は独りよがりにならない程度に客観視しながら自由に書くのが一番なのかなとワタシは思います。
フォロワーさんのYAMAP活動レポで、『登山は達成感じゃなく充実感だ。』という言葉が心に響いた。登山始めた頃は山頂へ辿り着いた達成感と無事に下山した時の達成感と山登りは二度達成感を味わえる素晴らしいアクティビティであると信じていたけど、勿論それも間違いじゃない。
山登り4年目でそれは少しづつ違ってきているように気づく。山の計画から嬉々として作り込み、山の旬とお天気と自分の計画が上手くハマった時はピークに立てた瞬間よりずっと充実感は大きい。
今は山の頂上をひとつの目標として捉えなくなったのだなとも思う。
充実感は人それぞれ違っていい。
これからも周りに流されず自由に登っていく。
今回は柏原新道をスタートし、爺ケ岳~鹿島槍ヶ岳~八峰キレット~五竜岳を抜ける後立山メジャールートとなります。先週の疲れが抜けていなかったのか初日ペース上がらず、かなり苦戦しましたが天気予報以上の晴天と絶景に元気をもらいました。