クリップの謎
通訳案内士の勉強をしていたら、clip offという句動詞が出てきた。clipという語は元々調べたことはなく、でもペーパークリップのイメージで何かをまとめるものだろう、それをoffするのだから、離すんだなというイメージで、文章を読み進めた。それで特に困ったことはなかった。で、回答後clip offを調べたら、cutとかtrimの意味だと書いていた。ふむふむ、予想通りだ。
しかし、困ったのは、clipを調べたときだった。clipを調べると、そもそもcutやtrimの意味だという。この何が困るかというと、clipとclip offが同じじゃんということで困るわけではなく、clipが「切る」という意味なのが困った。だってペーパークリップは切ってないじゃん!まとめてるじゃん
一体何が理由で、ペーパークリップはクリップと呼ばれているのか。そこでいろいろと調べてみた。ペーパークリップの歴史とか。でも、結局わからなかった。
そこで語源であたってみることにした。最初に違う意味を持っていて、時代が下るうちに異なる意味を持つようになることは往々にしてあるからだ。
やはりcutだった。これじゃ話にならないと思って、その他の可能性を考えてみた。うーん、あれ、もしや同形異義語か…
同形異義語というのは、同じ綴りだけど全く違う意味を持つ単語のことを言う。わかりやすい例でいうと、can。助動詞「できる」のcanと「カン」のcan。
あった。こっちには、gripとかholdと書いてある。2の意味はまさにペーパークリップだ。
そうなのだ、clipというのは「切る」という意味と「つかむ」という二つの異なる意味、特にこの場合はほとんど真反対の意味を持つ単語なのだった。
clipで悩む人なんて誰もいないと思うけど、ペーパークリップの謎が解けてスッキリした。