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コロナ禍と東京五輪の悪用、権力濫用、メディア支配でやりたい放題の菅ファミリーと政府・与党! 岩上安身によるインタビュー 第1034回 ゲスト 東京新聞記者、望月衣塑子氏連続インタビュー 第2回 2021.4.1

(IWJ編集部)

 大阪府、兵庫県、宮城県の3府県に「まん延防止等重点措置」が適用された2021年4月1日、岩上安身による望月衣塑子氏の第2回インタビューが行われた。

 冒頭、望月さんが佐高信氏と一緒に書かれた著書『なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか』(講談社新書 2020)のご紹介をいただき、望月さんサイン本を用意した。「たとえ最後の一人になろうとも」と添えた望月さんの直筆サイン入りのご著書をIWJ書店でお求めいただきたい。

 「たとえ最後の一人になろうとも」は、中日新聞の先達でもあり、明治末から昭和初期にかけて、反戦的・反権力的な言論を貫いたジャーナリスト桐生悠々(ゆうゆう)氏(※)の生き様への敬意があるということだった。

※桐生悠々:新聞記者。1873年金沢生まれ、1941年没。『信濃毎日新聞』主筆の時、乃木将軍の殉死を陋習として批判、非難される。『信濃毎日』主筆時に、1933年の社説「関東防空大演習を嗤ふ」が軍関係者間で問題化し退社。以降、個人雑誌『他山の石』を発行して時局批判、軍部攻撃を続ける。
参照:桐生悠々(日本大百科全書(ニッポニカ)「桐生悠々」の解説)

 望月氏は多忙な新聞記者としての活動の傍ら、講演でも普段から人々にメッセージを伝えている。「会見音読」では、菅総理や麻生副総理のものまねも人気だという望月さん、今のジャーナリズムのあり方について、もっと多様な表現が必要だという。

 「国会のやり取り見てるだけでも、コメディーできちゃいますよね」

 「今、表現が多様になりましたから、いろんなかたちでニュースを伝えなければならない時代になりましたね。『新聞記者』の映画をやったとき、映画ファンなどが食いついてくる。あのときの広がり方を見ると映画の力は日頃伝わらない領域まで届く」

 岩上安身が、菅総理会見に取材に行った時に経験した記者クラブの記者たちの閉鎖的、敵対的な振る舞いについて話を振り向ける。

岩上「この間総理の質問で当たったんですけど、ざわっと記者クラブの連中が振り返る。権力の近衛兵かと」

望月氏「向くのはこっちじゃないと。わかります」

岩上「残念ですね。純粋培養されて完全に間違えたジャーナリズム。世界中どこにも通用しない」

 3月29日、菅総理が衆院議員会館へ安倍前総理に会いに行き約50分間話し合った、5月23日に総選挙?という最新ニュースについて、望月さんの見方をうかがった。

望月氏「選挙をいつか決めるのは菅さんなので、相談をした可能性はあると思います。今日から大阪兵庫などでまん延防止措置をはじめてるわけですよね。どう考えても、増えていくっていうことは確実なので、コロナが。

 そのタイミングがピークを迎える前にと。コロナの拡大と支持率が良くも悪くも比例しているので、やるなら今の、ピークに行く前の段階。かつ、日米首脳会談で、お土産がないんじゃないかという話もありますけれど、アメリカの後ろ盾を背に戻ってきて、ということが。

 私も逆の立場を考えると、ずるずると総裁選ギリギリまでやるよりも、早いタイミングの方がいいのかな、と。

 オリンピックがこのまま突き進むとすると、その間に変異株を含めていろんな形で拡大はしますよね。オリンピック後の混乱とかも含めて考えると、タイミング的に、今っていうのは一つの選択肢としてはあると思います」

 この後の会員限定配信部分では、国内外で新型コロナが感染拡大する中で、政府が緊急事態宣言を解除して、ナチスに由来する聖火リレーを強引に開始し、ナチスのように五輪で国威発揚を目指す、日本政府のあり方について疑問を投げかけた。

 聖火リレーを、IWJ記者が取材に行き、放射線量を測定すると線量は高く、また、聖火リレーを待つ人々が密になっており、コロナも放射線も、「アンダーコントロール」とは程遠い状況であることを岩上は指摘した。

 さらに、聖火ランナーの辞退者続出の件や、リレー問題の是正要求を求めた丸山達也島根県知事、聖火リレーの縮小検討で「非常に困っている方々の対策」に充てたいと表明した平井伸治鳥取県知事。「安心安全を最優先」とする小池都知事の欺瞞など、東京五輪のもつさまざまな問題について、望月さんと岩上の議論が盛り上がった。

 また、3月25日に東京五輪の独占放映権をもつNBCが掲載した「新型コロナウイルスの不安の中、東京オリンピックの聖火リレーがキックオフ。聖火は消されるべきだ –ましてやナチスによって確立された(聖火リレーという)この見世物によって、公衆衛生が犠牲にされる危険性がある」という記事についても、詳しくご紹介した。

 そして、女性蔑視発言で辞任を余儀なくされた森前会長発言の問題点、女性タレントの容姿を揶揄する案を提示して辞任した佐々木宏氏、そして電通が支配する東京五輪のありさま。そのほかにもスタジアム問題、招致の裏金問題、エンブレムの盗作問題などについて、批判を展開した。

 最後に、そんな汚濁にまみれた東京五輪の問題の中でも、キラリと光る、山口香JOC理事、有森裕子氏の2人の女性の言葉を紹介した。

※岩上安身のツイート(午前5:55 · 2021年2月14日)

山口香氏。こうした発言が事実ならば、ずば抜けてまともである。川淵氏などとは比べ物にならない。五輪後を見据えた発言やIOCの姿勢を的確に批判する肝の座った堂々とした発言をする人物がJOCの理事の中に、他にいるだろうか。

引用ツイート Kugayama_397 @KimiGasa· 2月12日 #報道1930
JOC理事山口香氏「五輪後の日本はどうでしょうか。変異種を含めたウイルスが一気に持ち込まれて冬に向かって感染が再拡大する可能性も十分考えられます。開催国日本の立場に寄り添うという発想がIOCは希薄です」

■ハイライト(動画の全編は有料となります)

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