2000万人超が同時に体験した『フォートナイト』のワンタイムイベントで「第4の壁」が壊れた話|今日の「ヤバい!VR」#9
こんばんは。
ARの会社を設立した大学院生(@iwhododo)です。
VRは注目の高い領域だけに、日々大量のニュースを目にします。
そこで毎日1つだけVRに関連したトピックを取り上げてお届けしています。
※ちなみに選定基準は100%の独断と偏見に基づきます。
今日のトピックは「フォートナイトのワンタイムイベントが開催」です。
この記事のまとめ
フォートナイトでワンタイムイベント「ザ・デバイス」が実施
開催時間は6月16日(Tue.)日本時間午前3時
キャパオーバーで参加できなかったユーザーからは不満の声も
チャプター2 シーズン3がまもなくスタート
噂:DCコミックス「アクアマン」とのコラボ
久々のワンタイムイベントが開催
Epic Gamesは同社が提供する『フォートナイト』はチャプター2 シーズン2の最終日である6月16日(Tue.)日本時間午前3時から、ゲーム内のワンタイムイベント「ザ・デバイス」を実施しました。
2月20日に配信が開始されたチャプター2 シーズン2では、ゴーストとシャドーの2つのスパイ組織が戦っている島を舞台としたバトルロイヤルが展開。
一部のコラボ企画を除くと、今回は10月14日に実施されたシーズンXの企画以来、久々のゲーム本編に関連するワンタイムイベントです。
ワンタイムイベントへの参加者は、合計2000万人超に達する模様です。
※ゲーム同時接続者数1200万人、TwitchとYouTubeで配信視聴数840万人
あまりの人気でキャパオーバー
久々の企画であることに加えて、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大やBLM(BLACK LIVES MATTER)運動の影響で繰り返し延期されていた今回のワンタイムイベント。
ユーザーの期待は一入でした。
ところが、今回のイベントでは参加人数に上限がもうけられ、日本時間の深夜3時まで起きていたにもかかわらずログインできなかったプレイヤーも少なくない模様です。
ヒカキン、セイキンも参加できず無念のツイート・・・
先日フォートナイトのゲーム内イベントとして開催されたTravis Scottも2700万人超の動員を記録して大きな話題になりましたが、このイベントは時差を考慮して複数回にわたって開催されました。
関連:Fortniteで開催されたTravis Scottのイベントショーに2700万人超が参加
今回のワンタイムイベントは本当に1回きりのライブ体験なので、眠い目をこすりながら待っていたユーザーからは不満の声も上がっています。
当日はYouTubeからライブ配信に誘導され、イベント開催後にはたくさんのクリエイターがビデオをYouTubeなどに投稿。
Ninjaが投稿したビデオからもイベントの全容が確認できます。
チャプター2 シーズン3のティザーが公開
これはDCコミックスの人気キャラ「アクアマン」の武器であるトライデント(三叉の銛)ではないかと噂されています。
チャプター2 シーズン2にもマーベル・コミックの人気キャラ「デッドプール」が登場しましたが、これまでにもアベンジャーズやバッドマンとのコラボが実施されているだけに、期待が高まります。
VRも抱える虚構と現実のバランス
今回のワンタイムイベントは謎の多い展開で、ゲームのデフォルトキャラクター・ジョンジーがスーツ姿で意味深な発言を繰り返す映像が映し出されます。海外の電子掲示板・RedditやTwitterでも考察や議論が白熱。未だ根強い人気の高さが伺えます。
さて、今回のイベントによって「バトルロイヤル」が組織による何らかのシミュレーションや実験ではないかという考察が有力視されています。
もはや「ループもの」は定番となったストーリー展開ですが、ゲームの中でこれまで遊んできたゲームがシミュレーションだったと突きつけられるのは少し不思議な感覚です。「デッドプール」もいわゆる「第4の壁」を認識しているキャラクターとして有名ですが、ゲームとしては他にも「バイオショック」や「Undertale」が挙げられます。
ともすればこのような演出は虚構から現実に急激に引き戻された反動でこれまでの没入感や体験が損なわれてしまうかもしれません。事実、そのような失敗をした作品や出来事もたくさんあります。
しかしながら今回のワンタイムイベントに対する反応を見る限りは杞憂だったようです。演出や脚本の妙には頭が下がります。
ところで、バーチャルは「仮想の」というよりもむしろ「事実上の」と訳した方が適切な言葉です。例えばバーチャルオフィスは実際に場所や人がいなくてもオフィスとして事実上機能するものを指しています。バーチャル会議やバーチャル内見なども同様です。
そういった意味で広義のバーチャルリアリティはさまざまな技術や体験に当てはまりますが、肝要なのはきちんと「事実上はリアリティ」と感じられるかどうかだと思います。
これからメタバースやVRが注目される中で虚構と現実のバランスを見極める必要があり、そのための検証や実験は欠かすことができません。
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