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#AppleEvent 総復習。VR/ARの新情報は何だったのか?【#92】

今日のトピックは「#AppleEvent」について。

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この記事のまとめ

ARに関する発表はなし
iPadとApple Watchのラインナップを発表
イベント直後にiOS 14を公開。Air PodsのAR音声が注目ポイント

新型iPhoneやApple Glassは発表されず

Appleは、9月15日午前10時(日本時間16日午前2時)から「Apple Event」を開催。「Apple Event」は毎年新商品などのラインナップが発表されるイベントで、iPhoneなども例年このイベントで披露されます。

今回発表された商品は、iPadの新製品となる「iPad Air」(第4世代)「iPad」(第8世代)と、「Apple Watch Series 6」「Apple Watch SE」。今回発表が期待されていた「iPhone 12」および「Apple Glass」は公開されませんでした。
また、ハードウェアとは別にApple Watch向けの新サービス「Fitness +」やAppleのサブスクリプションをひとまとめにして割引した「Apple One」も発表されました。

iPad Airは超性能

今回の目玉となった第4世代iPad Air
大きさは10.9インチで、ホームボタンが廃止された全画面式。指紋認証のTouch IDは本体上部の電源ボタンに組み込まれました。
見た目だけでなく、第3世代のiPad Airよりもむしろ現在発売されているiPad Proに近いイメージです。搭載するプロセッサはiPad ProのA12Z Bionic、iPhone 11 ProのA13 Bionicではなく、最新のA14 Bionic。
背面カメラもiPad Proには及ばないものの、画素数が12MPに増え、4K撮影に対応するなどiPad Proと比較しても場合によっては遜色のない性能に引き上げられています。

Lightning端子を廃して、USB Type-C端子を採用し、iPad Pro向けアクセサリのApple PencilやMagic Keyboardなどが利用できます。

また、第8世代のiPadはさらに手軽な価格ですが、CPUにiPad Proと同じA12 Bionic+Neural Engineを搭載し、前世代よりも40%高速化を実現。それでいて価格は据え置きの3万4800円からとお買い得なモデルになっています。

CPU以外に目立った変更点はありませんが、iPadはリモートで通学する必要のある学校や生徒のタブレット端末として採択されるなどして広がっているため、今後さらに教育用に用いられて需要が拡大する可能性もあります。
関連記事:iPadを"100万人"の学生に提供、米カリフォルニア州で【#62】

ただし残念ながらどちらのiPadにもiPad Proに搭載されているLiDARは搭載されておらず、ARの機能を十分に発揮することができません。

今回のApple Eventは事前にARで発表日時やリンゴの形をした模様が浮かびあがる仕掛けが入っていただけに、個人的には残念でした。
LiDARスキャナはiPhone12に搭載されることが噂されていますが、今回のiPadに非搭載なことを鑑みると、開発者がLiDARが利用できる用途や可能性をさらに拡張していく必要があるのかもしれません。
関連記事:iPad Proの新機能LiDARスキャナで何で盛り上がってるの??

2つのApple Watch

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Apple Watch Series 6では血中酸素濃度測定が可能になる新たなセンサーや常時表示されるディスプレイなどが搭載。バッテリー持続時間は18時間と、新たに急速充電に対応し、90分未満でフル充電できるようになりました。

個人的にもこれまで朝起きてApple Watchを充電し忘れていたことに気づいても出発までに充電できず、辟易した思い出が何度もあるので急速充電は嬉しい機能です(でも2日ぐらい充電がもつようにはしてほしい…)

Apple Watch SEは上記の血中酸素濃度など、一部機能が制限されるものの、299ドルからと手に入れやすい価格帯。それでもApple Watch Series3よりも最大2倍の速さを誇るS5チップを採用し、Apple Watch Series 6と同じ加速度センサー、高度計などを搭載。

転倒検出機能や緊急SOS機能にも対応し、実際にApple Watchによって命が助かった人々がビデオで紹介されています。

さらに、Apple Watchは搭載されたセンサを活用し、このセンサや機能を活かして後述の「Fitness+」「Family Setup」を発表。生活に浸透するウェアラブルデバイスとして、Appleのスタンスが読み解けるサービスです。

なお、新しい時計バンドとして金具やバックル、重なる部分がない「ソロループバンド」も同日に発表されましたが、こちらも水泳やフィットネスでの利用を意識したものになっていました。

Apple Fitness+

「Apple Fitness+」は、Apple Watchと、iPhoneやiPad、あるいはApple TVを連動させて取り組めるフィットネスサービスです。トレーニングを開始すると、Apple Watchのワークアウトアプリが自動的に開始し、測定値をリアルタイムで連動した画面上にも表示。後述するバンドルサービス「Apple One」にも含まれます。
ただし日本はサービス対象外。今後の対応に期待するしかありません…

Family Setup

新しいWatch OSでは親子がコミュニケーションをとりやすい方法としてFamily Setupが追加されました。

これによって子供のApple Watchと自分のiPhoneをペアリングし、iPhoneを全員が持たずとも家族で連絡を取り合ったり、iPhone側で位置情報通知を確認したりするがことが可能。こちらはCellularモデル限定の機能です。

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Apple One

従来は個別にサブスクリプション契約していたApple Music、Apple TV+、Apple Arcade、Apple News+、iCloud、さらにApple Fitness+をまとめて利用できる「Apple One」も発表されました。複雑になりがちなサブスクリプションサービスをまとめるとともに、売上の面でも、データの面でも顧客のLTV(顧客生涯価値)を伸ばす戦略が予測されます。

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iOS14では「音のAR」が注目ポイント

イベント最後では開発者向け会議・WWDCで発表されたiOS 14の正式版リリースをアナウンスメント。iOS14については以下でまとめています。
関連記事:【VR/AR】 AppleがWWDC20で見せた帝王の布石 |今日の「ヤバい!VR」#16

正式版がリリーズ直前に発表され、アプリの多くが不具合を抱えたり、開発者が対応に追われたりしているいiOS 14ですが、この中でも特筆すべきはAir Podsなどの対応した「Spatial Audio(空間オーディオ)」機能。

音が前後左右や上下に実際にスピーカーが置かれているようにソフトウェアで制御している機能です。ゲーム向けなどのヘッドフォンでも多く採用されている技術で、ARに向けてFacebookの研究チームも取り組んでいます。
関連記事:「まるでそこにいる感覚」の鍵は音声...?【#83】

特筆すべきはiPhoneとイヤホンの位置関係をセンシングすることによって頭を振ったりしても「自分がどちらを向いているのか」を判別して音が聞こえる方向をより正確で自然に再現しているところ。ARのように空間にスピーカーが設置されていると考えるとイメージがつくかもしれません。

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さて、ARといえばARグラスの「Apple Glass」にも注目が集まっていましたが、今回は言及がありませんでした。

未だ正式の情報がないままですが、コンセプトビデオも出回るほど期待が集まっています。
関連動画:SNSでバズったAppleグラスな動画は何がいけないのか?【#50】

一方、iPhoneの開発が遅れていることと同様に、ARグラスも開発が遅れていると考えられます。また関連記事に挙げたように屋外の活動が制限される環境に急転した現在、ARだけでなくVRの機能も取り込む設計に方針転換した可能性も考えられます。
関連記事:AppleがVRの特許出願、リアルな世界との衝突を回避【#70】

Facebook Connectも

Apple Eventと立て続けに、FacebookもFacebook Connectと銘打った発表会を行います。そこでは既に情報がいくつか公開されているOculus Quest2を含め、Facebook Horizonなど、VR/AR関連のトピックが期待されます。
関連記事:19日の発表目前?新たなOculus Questに関する情報まとめ【#85】

各社の戦略に沿ったサービスやプロダクトとなっているか注目です。
関連記事:【総説】GAFA各社のVR/AR戦略【#30】

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出典:

会社のみんなとドーナツ食べます。