「時々能登で暮らす」場所は、古民家の方がいいのか?
第1回のとボイス「既存ストックのゆくえと能登の未来」をオンライン視聴しながら書いています。ラウンド1は、のと復耕ラボの亮さんも出られていましたが、どの方の話も、それぞれ異なる視点ながら、とても参考になる内容でした。
既存ストックのゆくえと能登の未来という大きなテーマではなく、あくまで「時々能登で暮らす」ことを考えている僕にとって、ということなんですが、
板壁に艶々の黒瓦の民家が並ぶ能登の街並みは好きでしたし、去年何度も行った茅葺庵の広々とした室内も居心地いいんですけど、今後時々能登で暮らす生活にしていく時に古民家の方がいいかといえば、僕自身はそうでなくてもいいと考えています。
むしろ、新しい建物で水回りが整っていたり断熱がきいているといった快適さは嬉しい。僕にとっては古民家であることは重要ではないのだと思います。
完全移住ならコスト面から中古住宅を探す必要が出てきますが(そして、それがとても難しくなってしまった訳ですが)、時々行くだけなら取得する必要はないし、取得しない方がリーズナブルです。
能登の古民家の多くが解体されてしまうことはとても残念ですし、かつての街並みが恐らく戻ることはないことも悲しいですが、時々暮らすとか観光で行く立場で考えてみると、新しい建物であっても能登での暮らしや滞在が詰まらないものになるかといえば、意外に問題ないのかもしれない。
大事なのは建物ではなく、能登で暮らす人たちと会う時間であったり、美味しい食であったり、能登の空気感や時間の流れに身を置くことなのではないかと思います。その意味で、茅葺庵で囲炉裏を囲んで過ごす時間はとても好きなのですが、今時の建物でも成立しない訳ではない。
尚、能登で地域に根付いて暮らしてこられた方たちの生活のあり方や知恵、地域や家への愛着はとても大事なことだと思いますし、そうした意味での家や家財道具の存在もとても大事だろうと思います。
上記は、あくまでたまに行く者としては、という僕の考えです。