地球万博の片鱗#2「天の川銀河館にて」
地球万博という絵本を、2年後くらいに作ろうと思っています。
それに向けて、断片的に思いついた小さい物語を縫い合わせて、整えて、形にしていきます。
今日のお話は、その一つです。
一つの物語というより、物語の一部、あるいは本編には登場しないかもしれない「裏設定」みたいなお話です😊
なので、先に原案をお読みいただくことをお勧めします。🙇♂️🙇♂️
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天の川銀河館にて
地球万博は、宇宙の博覧会。
宇宙に広がる無数の星の、それぞれのいいところが、今地球に集まっている。
会場は地球各地に広がって
我々地球を含む、“天の川銀河館”では
水星ブース、地球ブース、火星ブースも面白い。
先日、金星の大使館が“来日”ならぬ“来地”したそうだ。
各ブースで、一際人気を博しているのがどんなコンテンツか、わかるかい?
地球ブースの
ヒトが欲しがるモノの歴史だ。
ある時代、人は、モノを求めた。
またある時代、人は承認を求めた。
またある時代、人は人を求めた。
そこでは、それぞれの時代の価値観を持ったヒトのホログラム(立体的な映像みたいな、近未来映画のアレ)と、コミュニケーションが取れる。
ホログラム同士を喋らせることができる。
「幸せになるには、とにかく金を稼ぐことだろうよ。ほしいものがいくらでも買える。」
「何言ってるの?モノを持ってたってどうしようもないわ。お金はバズることに使って、SNSでイイネがもらえる方が幸せよ。」
「ファン増やすなんてしんどいじゃん。
少人数でも、私と深く関わってくれる仲のいい人の集まりがあれば幸せだな。お金もそんなにいらない。」
「ウホウホッ。オカネッテナニ。」
彼らが喋り出すと、いつもこうなる。
宇宙から来た観光客は、このケンカを見るのがどうやら好きらしい。
“This is earth culture!”
と、覚えたての地球語で話してる。
ヒトという生き物は、自分の考えに酔いしれ、普遍的だと思い込み、それを自覚できなければ、他の考えを受け入れられなくなるらしい。
せっかく作ったパズルを壊されると嫌なのと同じだ。
自分で一生懸命作った自分を
認めてあげたくなるんだ。
ボクの母さんと父さんがケンカしたのも、きっと同じ。
だからこそ、仲直りできるはずだ。
もう一度僕らの気持ちを組み直そう。
時間はかかるかもしれないけれど
もう一回、
型からパズルを組み直す。
きっと地球はイイトコロ。
きっとあなたは良い心。
地球も、あなたも、ボクも
仲良しになれる。
おしまい
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