印刷博物館に行ってきました
みなさま、こんにちは。
新入社員(営業)の畑中です。
ゴールデンウィークはどのように過ごしましたか?
私は地元が群馬県の温泉地ですので、帰省して温泉を満喫しました♨
ゴールデンウィーク明け1回目となる今回は
なんと初の外出、 「社外フォント調査」です!
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今回は、東京都文京区にある「 印刷博物館 」に行ってまいりました。
印刷博物館とは、凸版印刷株式会社により2000年に設立された、印刷文化に関わる資料の展示や体験ができる博物館です。
フォント会社なのに なぜ印刷の博物館にいくのかというと、フォントと印刷は密接に関係しているのです。
普段よく目にするポスターや書籍などには必ず文字(フォント)が使用されていますよね。
実際の印刷会社では、文字やイラスト、写真など印刷物を構成する要素を別々に準備(DTP)し、専用のアプリケーションで合体(レイアウト)したものを印刷します。
フォントも印刷に無くてはならない 重要な要素 ですから、印刷準備工程であるDTPの観点から、印刷の歴史を知っておくことはとても大切なのです。
( DTPについては、機会があれば改めてご紹介したいと思います。)
印刷博物館に潜入
1.到着
さて、JR飯田橋駅から10分くらい歩き やってきました。
今回は、常設展 と 印刷工房の見学ツアー(今回の目的)に参加しました。
2.常設展
常設展では、印刷にまつわる歴史を学ぶことができます。
764年頃(奈良時代)、日本で最古の印刷物である「百万塔陀羅尼」をはじめ、16世紀では伊勢物語や徒然草など、木でできた活字による活版印刷物、嵯峨本などが展示してありました。
近代印刷では、凸版、凹版、平版、孔版印刷について、それぞれの製版が紹介されています。
※ 常設展は、撮影禁止でしたので写真は撮れませんでした・・・
展示の後半には、カレンダースタンプなるものを発見。
色の異なるスタンプを順番に押していくと、絵が出来上がるというものです。
ここで体験できるのは、曜日の書かれていないはがきサイズのカレンダーに、スタンプを順番に押すことでロゴマークや曜日が印刷されたように仕上がるというものでした。
一つひとつの要素を順番に加えていくことで、だんだんと形になっていく印刷の工程を疑似体験できるので、おすすめです。
3.印刷工房の見学ツアー
印刷工房では、活版印刷の制作工程や実際に使われてきた印刷機械をインストラクターの方に案内いただきながら見学することができます。
この見学ツアーでは 写真撮影可能でしたので、一部をご紹介します。
当社の源流であるイワタ母型製造所では1920年(大正9年)からこのような金属活字を制作していました。
このあと、植字を終え並べた活字にインクをつけて、紙を押し当てることで印刷が完了します。
今回私が参加したのは、工房の見学のみのツアーでしたが、時期によっては 実際に活字を組んで印刷までをおこなうワークショップも開催しており、オリジナルのメッセージカードを作ることもできるそうです。
工房ツアーの最後には、アダナ印刷機という活版印刷機械で 本のしおりを作る体験ができました。
しおりとなる紙を機械にセットし、一度 レバーを半分ほど引くことで活字にインクをつけ、再度深くレバーを下げることでしおりに印字される仕組みになっています。
現代では、印刷技術の向上によって一度に大量の印刷を素早くおこなうことができて大変便利ですが、こうやって1枚1枚時間をかけて作るのも、趣があってとってもいいですよね。
今回は印刷に関わる歴史的な内容でしたが、今後もフォント周辺の知識などもご紹介できればと思います。
それでは、ご覧いただきありがとうございました。