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吃音と関わる時の大原則

おはようございます。いわたコトバのそうだん室言語聴覚士の岩田です。
今日は「吃音と関わる時の大原則」というテーマでお話ししていこうと思います。
吃音は専門家でも関わり方が難しいという方が多く、一般の人では子供と接し方が分からないと感じてしまう人が多いように感じます。

吃音への関わり方の混乱

吃音はたくさんの言葉の専門家や研究者によって、吃音の支援方法や指導が生み出されてきました。(ネット上には謎の理論や謎の教材を高価で売りつけている所もありますが、、「絶対治る!」という謳い文句は要注意です)

こうして先人たちによって生み出されてきたたくさんの支援方法によって吃音が謎が少しずつ解明されてきています。

しかし支援方法が増えてきた結果、結局どうしたらいいの?と迷われることもあるかもしれません。
そこでどんな年齢の子供にも共通する大原則をお伝えしようと思います!
それは話す側が「ゆったり、ゆっくり」話すということ。

「ゆっくり、ゆったり」した話し方

「ゆっくり、ゆったり」した発話というと、子どもの話し方に目を向けがちですが、実はそれよりも大切なのが周りの人の話す速度!!

まだ小さい子供に「ゆっくり話すよ」と言っても、自分で話す速度をコントロールすることはできません。しかし周りの大人がみんな落ち着いてゆっくり話していると、子供も吊られてゆったり話すようになります。
(専門用語でペーシングと言います)

そうすると子供への要求レベルが下がって、吃音は出にくくなります!

逆に周りが早口で会話のテンポが速いと、子供も速いテンポで話してしまい、吃音は出やすい環境になってしまいます。特に学校の友達同士では早口言葉くらい速いテンポで話していることがあります。
そのためせめて大人と話す時は落ち着いてゆっくり話せる環境を作ってあげることが大切です。

どれくらいゆっくりがいいの?

遅ければ遅いほどいい。というわけではありません。あまりに遅すぎると不自然で、伝わるのに時間がかかりすぎてしまうからです。(訓練の中では、不自然なくらいゆっくりから練習を始めることはあります)

日常生活で、吃音の子供と話す時は「不自然ではないくらい」です。会話をしていて不自然ではないギリギリくらいまで話す速度を落とせるのが理想です。

また、話す速さも大切ですがもう一つ。
「会話の間」も重要です。会話は相手と交互に話していきますよね。この「間」にゆとりを持たせてあげることが吃音を軽減するのに役立ちます。

大人は結構「間」を嫌う傾向があるように感じていて、良かれと思って、ぽんぽんと話を進めてしまうことがあります。
しかし、しっかり待ってあげ間を作ってあげることで吃音者は話しやすくなります。
ぜひ、これらを意識してみてください!必ず吃音者にはプラスになります🎶

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私は、吃音当事者と言葉の専門家として
「吃音の子供が笑われない世の中にしていく」事を目的に活動を続けています。
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