ワーキングメモリを鍛えるには
おはようございます。いわたコトバのそうだん室の岩田です。梨が美味しい時期ですね。先月は桃が美味しい時期でした。旬のフルーツって最高です。
さて、今日は「ワーキングメモリ」についてのお話です。
発達検査や知能検査ではよく出てくるこのワード。専門家でなければいまいちどういうものかピンとこないですよね。でも子供の発達を考える上では欠かせないもので言葉の発達にも関係してきます。
ワーキングメモリは一言で言うと「頭の中のメモ帳」です!
例えば、人はよく忘れないようにメモをしたりしますよね。明日のスケジュールとか買わなくてはいけないものとか。そういうものを頭の中に留めておいて、必要なものだけを取り出し、使わないものは消し、考えられる能力のことです。
日常生活では「先生が黒板に書いた内容を覚えておいてノートに書き写す」「話し合いで他の人の意見をメモして、それについて考え、自分の意見を言う」「くり上がりの計算をする」など生活のいろんな場面でワーキングメモリが必要になります。
このワーキングメモリが弱いと、目標に向かって計画を立てて、問題点を考えてその場に合った行動をするということが難しくなる可能性があります。
そのため、将来の目標のために欲望を我慢して努力したり、過去の経験から今、何をしたらいいのかを考えることが難しくなる可能性があります。
生活で見られるワーキングメモリ障害
こうした能力であるワーキングメモリが弱いと生活では
時間の概念が曖昧
同じ失敗を繰り返す
怒られると分かっていてもやってしまう
計算ができない
読解ができない
といった問題が出てくることがあります。
ワーキングメモリは鍛えらえる?
ワーキングメモリは成長するに連れて増えてくることが分かっています。しかしそれには限りがあり、練習すれば無制限に増えるということはありません。
ワーキングメモリはうまく使うことができれば、効率よく考えることができ成果が上がるし、うまく使いこなせなければ目的の達成は難しくなります。
そのためワーキングメモリはたくさん増やしていくぞ!という取り組みよりは今持っている容量を効率よく使える練習をしていくことが効果があがりやすいものになります。
ワーキングメモリを練習するときの注意点
ワーキングメモリを使う練習をしていくときの注意点としては、「自分から取り組めるものを見つける」というのがあります。
ワーキングメモリは集中力を必要とするものなので、やらされで取り組んでしまうとあまり効果がないばかりか、苦痛だけが残りやすいので注意が必要です。
本人が好きそうな課題やゲーム、キャラクターを取り入れてみてください!
具体的なゲーム
逆さ言葉・・言葉を逆さまに言っていくゲームです。「さかなを逆から言うと何かな?→なかさ!」のように逆さまから言っていきます。初めは2文字から始めて徐々に伸ばしていくと、子供のレベルが分かりやすくていいです。
これを子供の好きなキャラクターにしてみたりすると子供が興味を持ちやすいです。(ピクミン→ンミクピ きょうりゅう→うりゅうきょ などなど)
後出しじゃんけん・・大人の出した手に対して後出しじゃんけんで勝ってもらいます。初めは「後出しで勝つ」を繰り返し行い、できるようになったら「後出しで負ける」も取り入れていくといいと思います。
ストーリー作り・・絵本の初め1ページだけを読んで、その後のストーリーを考えていきます。空想のストーリーを作ることによって前提条件を覚えておきながら、情報を選択して話を広げていくというワーキングメモリが必要になるのでいい練習になります。
まとめ
ワーキングメモリは、日常生活や学習において非常に重要な役割を果たします。頭の中のメモ帳として、情報を一時的に保持し、必要なときに取り出して活用する能力で、この能力が弱いと、計画を立てたり、問題を解決したりするのが難しくなることがあります。
ワーキングメモリは適切な練習を通じて効率よく使えるようになり、特に、本人が興味を持てる方法で練習することが大切です。
日常生活の中でワーキングメモリを意識し、少しずつ練習していくことで、より良い成果が得られると思います!
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