俺バカだからわかんねえけどよ…ソーテルヌっての、それうめェのか?(2023/03/16の日記)
ねえ、オタクくん……?
「な、なんですか……?」
世界三大貴腐ワインって、知ってる?
「も、もちろんだよ。フランスのソーテルヌ、ハンガリーのトカイ、それに、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、……だよね、たしか」
正解。物知りなんだね。
「あ、いや、そんなこと……ネットで見ただけだし……」
じゃあ、これ見て……
「う、うあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!! しゅぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽ!!!!!!!!! しゅぽぽ!!!!!!!!!!!! ぽ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
(その後、東京一帯は地盤沈下により壊滅し、都市機能は完全に失われた。しかし、そのような状況下になってなお、いや、なってこそというべきか、たくましく復興にはげむ人々の姿は、人類の営みのしなやかさと尊さを克明に象徴していたという……。)
・世界三大貴腐ワインのひとつ、ソーテルヌを飲みました。
・まずなんといっても、色合いが独特。よく「琥珀色」と表現されるようで、もったりとした黄金色だった。グラスに入れるとトロッとしていて、冷凍庫に入れておいたウイスキーなんかを思い出す。
・それで肝心の味はというと、口に入れた瞬間「なんじゃこれ!!」となるほど他のワインとは一線を画していて笑ってしまった。とにかく、甘い、甘いのだ。蜂蜜をそのままゴクゴク飲むような、そんな甘さ。飲んだ後にゴムのような人工物っぽい香りもある。おそらく樽の中で熟成されていたからだろうか。でもうまァ〜ぃ。
・貴腐ワインって、菌に感染したブドウを使っているらしい。それが付着した状態でいい感じの条件が揃うとただ腐敗せずにブドウ内の水分が蒸発し、最終的に糖分がエキスとなって残り、とんでもなく糖度が高くなったブドウになるという。だからあんなに甘いんだ。
・なんと第一級品のソーテルヌは、一本のブドウの木からグラス一杯分のワインしか作れないのだそう。ヤババ〜。
・ブルーチーズとあわせてみると良いとのことだったのでやってみたら、なるほど「分かる」。確かにちょうどいい感じにお互いを補い合って、足りないピースがかっちりとハマった感覚があった。でも私はブルーチーズがそもそもあんまり好きではないので、「分かるなあ」という発見を超えた「美味すぎる!」という感動までは至らなかった。ちくしょう。
・というか、これがワインとされていることがあまりにも衝撃的だ。それほど突き抜けた甘さ。なんか、自分の中の「ワイン」というカテゴリーが一気に拡張されて「オイスターソース」とかその辺に被りはじめている気がする。いずれ「ワインって納豆なんだよね」とかなんとか意味のわからない主張をし始めるかもしれない。
・昨日は他のワインも結構飲んだので、昨日の日記を今日の昼にあげることになった。やっぱり時間に縛られずに書けるのは素晴らしいが、この自由さが私の意欲を削いではいまいかと心配してならない。