【カテーテルアブレーション体験談】大丈夫~と思っていたら手術することになった話|手術までの道のり
今まで何もなかったんです。
妊娠の経過も良いし、3人の娘たちの出産もスピード安産、子供達も熱は出るけどすぐ元気になるし、私自身インフルにも何年もかかっていません。
そんな普通の(たぶん)健康ママが、カテーテルアブレーション手術をするまでの道のりです。
『カテーテルアブレーション』という言葉を聞いたことがない私。手術をするにあたって、カテーテルアブレーションについていろいろネットを調べましたが、情報が少ない!
そして、もらった冊子は読む気分にならない!(笑)
私は【発作性上室性頻拍】でカテーテルアブレーション手術を行いましたが、心房細動などでの治療でも用いられます。
実際、症状には個人差があり、同じケースの方は少ないと思います。ですが、これからカテーテルアブレーション手術を受ける人の参考になればと思い、執筆します。
ぜひご自身の症状などと比べながらご覧ください。
私自身、早めに病院に行くべきだったと反省しています。
子どもがいると子ども優先!病院は待ち時間あるし、自分の病院は後回し。我が家の場合、子どもが3人、優先順位は子供たち、旦那、猫、私の順番かな~。
私と同じようなママはたくさんいると思います。
でも、少しでも「おかしいなぁ、前と違うかも」と、感じているなら、なんとか時間を作って一度病院へ行くことをおすすめします。
手術するまでの道のり
病院で今までの症状を聞かれるんですが、記憶があいまいな部分もあります。だって、当時フルタイムパートをして、毎日こなす家事や育児。子どもたちの習い事(しかもみんなバラバラ)、ライターの仕事。
こう見るとよく働いていますね(笑)みなさんもそうですよ!ご苦労様です!
全然イヤではなかったんです。ぼーっとするのは元々好きではなかったので、いろいろ予定を入れたいタイプでした。
子どもたちががんばっていることは応援したいし、旦那は子どもの送迎など協力的です。ライターの仕事もしたいし、もちろんお惣菜を買って手抜きもします。お酒も好きです!
そんな私の症状が悪化するまでの道のりです。
中学生のときの不整脈
お医者さんに「今まで症状がありましたか?」と聞かれて、中学生に不整脈を指摘されたことを思い出しました。
大きい病院で心電図を付けて階段をのぼったり下りたりする検査をしました。運動することで心臓に負荷をかけ、心電図に異常がないか調べる検査だったようです。
検査の結果、運動しても心電図に異常が見られなかったので「心配しなくていいですよ。経過観察も必要ありません。」と、言われたと記憶しています。
なので、全然気にしておらず、記憶から消し去っていました。
職場の健康診断でも、ひっかかったこともありませんでした。
ちょっと体調悪いかな?ぐらい
症状が出るきっかけは、やはり疲れているタイミングでした。
当時、フルタイムのパートをしつつ、ライターの仕事もしていました。それに加えて家事・末っ子(3歳)の育児、長女・次女の習い事と塾の送迎、土日もほとんど習い事。
胸がグーと締め付けられるような痛みに襲われることが増えました。今思えば胸痛として症状が出ていたのでしょうが、
「すぐ痛くなくなるし、一瞬だし、気にしない!気にしてるヒマはない!」と気にも留めていませんでした。
むむむ?さらにおかしい
ついに最初の症状が現れます。この日はなんだか調子が悪く、パートから帰ってきてもソファで休んでいました。
疲れても動けなくなることは今までありませんでした。
いつもの通りワンオペなので、晩ご飯を食べされて子どもたちをお風呂に……と準備をしていると、急に倒れてしまいます。
グラっと目の前が真っ暗になって、そのあとは心臓がバクバク鼓動が早くて大きかったのを覚えています。
そのあと少し休んでいると、症状がなくなったので「体調が悪いだけだし、気にしない!」と普通に家事をこなしました。
だって大人は私1人、もう夜。症状がないなら、子どもが3人つれて救急外来を受診する選択肢はありません。
ママなら分かってくれるはず(笑)
この日から、フラっと立ちくらみが起こったあとに心臓が早くバクバクと脈打つ、といった症状が増えていきます。
パート勤務中になったこともありました。そのときは倒れてしまい5秒ほど気絶?したのですが、周りにスタッフがおらず気づかれず……
忙しい職場だったので、そのときもそのまま仕事をしました(笑)
ついに病院へ
やっと病院に行くことを決意します。最近の体調を母に伝えると、とても怒られたからです(笑)
そうですよね。自分が母の立場だったとしたら、子どもから体調が悪いことを聞けば「早く病院に行きなさい!」と言うはず。
目の前が真っ暗になる症状があったので、貧血かな?と思ったのですが、心臓がバクバクする症状が気になったので、循環器内科がある近くの内科へ行くことと決意します。
ホルター心電図を付ける
病院で症状を伝えると、ちょっと困った顔をされます。
心電図をとっても、症状がないときは正常なので判断できないからです。
いつもは症状がないので、もちろん元気!体調もよく病人感はありません(笑)
「今は異常がみられないね。とりあえず心臓の動きを記録してみましょうか。」と、ホルター心電図を付けることになります。
ホルター心電図とは、24時間(または48時間)心臓の動きを記録して胸の痛みや動悸の原因を探る検査のことです。
小型の記録装置を体に付けて、普段の生活をしながら記録します。
心臓の一日の日記をつけるようなものですね。
入院する必要もなく、いつも通りの生活を送ればいいだけなので、ワンオペの私でも比較的受けやすい検査でした。
胸に数個の電極(シール状のセンサー)を貼ります。胸に付けた電極は記録装置とコードでつながっています。
ホルター心電図を付けている間は、お風呂は入れません。
下着を変える際にシールが剥がれる可能性があるので、締め付けがないものがおすすめです。
ホルター心電図を付けている間は、行動記録表を記入します。
24時間の行動や症状を記入できる表のようになっています。「ちょっと胸が痛いかも」「脈が速くなった」など、症状があった時の状況を書き留めます。
症状と生活の関連を調べるために詳しく記載すると良いです。
私の場合、パートが終わってから17時ぐらいにホルター心電図を装着し、次の日仕事が終わってからにはずすようになりました。
ホルター心電図をつけたとしても、症状が起こるかどうかはわかりません。
「ホルター心電図を付けているのに、症状がなかったら意味ないよな……」と、心配していましたが、このあとちゃんと症状が起こるのです。
救急車乗りました!
ホルター心電図を付けた次の日、パート中に症状が起こります。
しかし、この日はいつもと違いました。症状がなかなか引かず、何度も症状が襲ってきます。
パート先には仲の良い2人ぐらいにしか相談していなかった私。
なんとか早退させてもらい、ホルター心電図を付けてもらった病院に受診しようとするのですが、症状が引かず、症状は強くなる一方。
ホルター心電図を付けてもらった病院に電話すると
「発作が続いているなら、この病院で処置は難しいから、救急車で大きい病院に行った方がいい」と言われ、人生初救急車に乗ります!
救急隊員さんに「この症状は救急車呼んで正解だよ」「脈拍が220とかになっているからね」と言われたのも覚えています。
一般的な成人の脈拍数は60〜100回/分。倍以上ですね……
救急病院では適切な処置を施してもらいました。循環器内科で詳しくみてもらうように予約を取り、その日のうちには帰宅します。
身体はかなりの負担がかかっていたようで、2、3日寝込みパートも休みました。症状が再々現れるので、家事ができない日々を過ごしました。
不整脈外来へ
後日循環器内科を受診し、不整脈外来の担当医先生にみてもらうことになります。
もらった薬で症状は落ち着き、少しずついつも通りの生活を送れるようになりました。
不整脈外来の担当医先生には、
心臓が異常に早くなっている『頻拍』の不整脈が起こった
診断は「発作性上室頻拍症」
動悸が突然始まり、失神してしまうことがある
発作性上室頻拍症はカテーテルアブレーションで90%ほどは完治できる
ということで、カテーテルアブレーションという手術を勧められるのです。
手術決定!
カテーテルアブレーション手術について説明を受けます。
心臓は弱い電気刺激が順番に伝わることで規則正しく動いています。
この電気刺激が、本来通るべき場所じゃないところを通って伝わると、頻拍が起こるんだそうです。
(このとき、電気刺激がマリオカートのショートカットコースを走る感じかなぁ……なんて考えていました。)
カテーテルアブレーションは、本来通るべき場所じゃない通り道や入り口を焼くことによって、不整脈を起こらないようにします。
マリオカートでいえば、のショートカットができないように、ショートカットコースやショートカットコースの入り口を焼いて通れなくする感じですかね。
カテーテルアブレーションの治療方法は、右太ももの静脈にカテーテルを挿入し、血管を通って心臓の中へと進みます。
カテーテルの先端には金属の電極が付いており、高周波電流を流してショートカットコースを焼く流れです。
カテーテルアブレーションは、心臓を手術するのに局所麻酔です。
意識がある状態で不整脈を誘発することで、症状が起こっているかどうかを確認しながら手術を進めるためです。
手術中に医師とコミュニケーションを取れるので、異常な症状や痛みをすぐに報告できるメリットもあります。
「手術中意識があるなんて、怖いっ!」と思われる方が多いと思いますが、痛みに強めな私。
医療機関に勤めていたこともあり「どんな感じかしら……周りの機材とか看護師さんの動きが見てみたい!」と、楽しみになったのを覚えています。
カテーテルアブレーション手術の説明と同意書を記入して、その日の診察はは終了。
私の場合、こんな流れでカテーテルアブレーション手術が決定しました。
気になる症状があるなら病院へ
今振り返ってみると、やはりストレスって影響するんだな、がんばりすぎていたんだな、と感じます。
旦那と喧嘩もほとんどしないし、子どもたちも元気でいい子(?)です。
あの頃は「まだできる!もっとがんばれる!」と自分でストレスをかけていた気がします。
ママは育児と家事をしているだけですごいんです!最初は立てない赤ちゃんだったのに、今は走り回ってる……すごくないですか?
だからこそ「よくがんばったね!」と自分を褒めてあげてください。
そして、少しでも「おかしいなぁ、前と違うかも」と、感じているなら、なんとか時間を作って病院へ行くことをおすすめします。
次回は入院からカテーテルアブレーション手術当日について私の体験談をご紹介します。
よろしければ『』もご覧ください。