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よく言われる、演技で大切な 【聞く】 ということについて。
記事をお読みいただき、ありがとうございます。
俳優・アクティングコーチ
Hangout Acting Studio 代表の松﨑です。
初めての監督作品『日めくりの味』の完成に向けた作業とスタジオでのアクティングトレーニングの日々です。
最近はオーディションに向けたコーチングをした俳優がその場で合格が決まったり・・・
クランクインに向けてコーチングをした俳優がオファーで次回作の仕事が決まったり・・・
それだけスタジオメンバーの俳優陣に結果が出てきたということで、私自身大変嬉しく思っています。
やはり、日々の努力は裏切りませんね。
コーチは、大切な人を目的地まで連れて行くのが仕事。
俳優が目標達成するまで寄り添って行くのがアクティングコーチの仕事だと思っております。
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さて!
今回は、演技において大切な要素の一つ、【聞く】ということについて記事にしていこうと思います。
これは俳優にとって読んだ方がいい記事です!
ぜひ、最後までご一読ください!!!
ではスタート!!
1. 俳優にとって 【聞く】 ということ
俳優をしているうえで・・・もしくは俳優を目指してレッスンを重ねていく中で言われたことありませんか・・・?
『もっと相手のセリフを聞いて!』
『セリフを聞かないと自分のセリフは言えないよ!』
あの、ロバート・デ・ニーロもアル・パチーノも言っています。
『俳優にとって最も大切なことは相手のセリフを聞くこと』
そうなんです!
俳優にとって聞くことってめちゃくちゃ大切なことなんです。
しかし演技をするうえで、相手のセリフを普段のように聞くことって難しいことなんです。
実際にあなたは演じている際に、リアルな日常と全く同じように相手の言っていることを聞けていますか?
おそらく殆どの方が出来ていないと思います。
・・・いえ、出来るはずがないんです。(←と、敢えてしておきます。)
なぜか?
それは、日常とは状況が異なるからです。
日常では、ある程度予想がついたとしても実際に相手が何を言ってくるか分かりません。
なので相手に注目して、『何を言うんだろう?』と聞くことができます。
しかし演技においては俳優は台本を読み、セリフを覚えるので相手が何を言ってくるか全て知っていますし、自分が何を話すかも決まっています。
なので、俳優は日常と同じように全く新鮮な状態で相手の話を聞くことは無理なのです。
では、どうしたら【聞くこと】が出来るようになるのか?
そこを解説していきたいと思います!!!!
2. 【聞く】とは・・・?
解説の前にまず、普段私たちがしている【聞く】ということについて考えてみましょう。
【きく】という行為には大きく分けると2種類あります。
【会話】においての聞く
と
【音】においての聴く
の2種類です。
人と話している時の【聞く】と、コンサートやパソコンやスマホで音楽を【聴く】は違うものです。
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俳優にとって大切なのは③・④の【会話】においての聞く・訊くです。
つまり・・・
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まずこれを俳優が理解しているかしていないかどうかはとても大きいです!
なぜなら、違う【聴く】をやろうとしてしまうから。
違うことをやろうとしてしまっては、いつまで経っても演じるうえで聞く・訊くことは出来ません。
まずはここを理解しましょう!
3. 聞こうとする自意識
俳優にとって、1番邪魔なものは演じようとする【自意識】です。
次のセリフなんだっけ・・・と思い出そうとする
どのようにセリフを言おうか考える
あの場面でこう動こうと考える
セリフを聞こうとする
全て自分のこと(自意識)ですよね?
自意識があれば、当然自分のことを考えてしまうので演じる時に相手がいなくなります。
人は面白いもので、普段はしていない『聞こう聞こう』と聞こうとすればするほど、相手のセリフが聞けなくなります。
ではどうしたらいいのか・・・?
4. 演技で 【聞く】 ということ
さぁ、ここから本題に少しづつ入っていきましょう!!
では、俳優が演技で聞くとはどういうことなのか?
どうしたら演技で相手のセリフを聞けるのか?
その入り口とは・・・
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聞くのに聞かない!?
はぁ?って思いました?(笑)
第1章で書きましたね。
『日常とは状況が異なるから聞けない』と。
・・・そうなんです。
だからこそ、日常のようにほんとに聞くとは違うことをしなければいけないんです!!!
どういうことかと言うと・・・・・・
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これです!!!
実際にほんとに聞く必要なんてないんです!
考えてみてください!!
銀座などの高級クラブのママさんやホステスさんの方はお客様の話の全てに興味を持ってほんとに聞いていると思いますか?
興味を持ったように見せて、聞いているフリをする技術を持っているんです!!
(※注 言い方に語弊があってはいけませんので、本質は後ほど・・・。)
演技において大切なこととして、
『嘘を本当にすること』
なんて聞いたことありませんか?
確かにそうなんです!
しかし、ちょっとニュアンスが違います。
厳密に言うと・・・
『嘘を本当のようにして、嘘としてバレないこと』
興味がないことがバレないように相手にアクションをする。
これが演技で大切な【技術】なんです!!!!
では、その技術とはどういうことか・・・?
いくつか箇条書きで書きましょう!
回数多く頷く
気になったワードがあったらその瞬間に鸚鵡返し
声や表情でリアクションをする(会話に合ったサイズで出来ればなお良し)
要所要所で質問をする etc・・・
お気付きになった方がいれば、さすがです!!
全てに共通していることは相手がいて、相手に【伝える】ということなんです。
【伝える】ことが聞くことのヒントになります。
この『伝える』ということに関しては人の欲求と関連してきます。
ですので、【聞く=聞かないで伝える】という観点から、また記事にしていきたいと思います!!
5. まとめ。
演技において、
【聞く】ことの入り口は聞かないこと
【聞いている(フリ)という技術】を身に付ける
と書きましたが、これはあくまで入り口の話です。
これを前提に【伝える】ことと関連付けてトレーニングを重ねていくと、ほんとうにセリフが聞けるようになってきます。
つまり銀座の高級クラブのママさんやホステスさんレベルになると、お客様のお話をほんとうに聞ける技術を持っている方が多いように思います。
俳優もトレーニングを重ねれば、確実に相手のセリフを聞き(訊き)リアルな演技を身に付けることができます。
その域に達した時にロバート・デ・ニーロやアル・パチーノの
『俳優にとって最も大切なことは相手のセリフを聞くこと』
という言葉の意味が理解出来るのだと思います。
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演技に悩んでいる俳優の方の発想が1人でも多く変わりますように・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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