人生の快速列車
お降りの際はご注意ください。
私は今週人生の列車の一つを降りた。
20年足らず引きずって来た、父親との確執。
当時は当たり前だと思ってた、自分が悪いと思っていたこと。
ひとり暮らしを始めて、ひとりで生活するようになって分かったこと、気づいたこと。
全てを本人に告げて列車を降りた。
あなたのおかげで人生は快速だった、だけどそのせいで止まれなかった駅もあった。
ここからはひとりで各駅停車。
自分の足で進んで自分の足で止まる。
折りしも、降りるつもりもなかった、降りるべきでもなかった鈍行からも降りてしまった。
速く進めと、これじゃダメだと自分の本心とは裏腹に車掌に文句を言っては困らせて、ついには列車を降ろされてしまった。
悲しいなぁ、苦しいなぁ。
いつかもう一度乗車券を持って戻ってこよう。
その時にはしっかり心の余裕を持って同じ景色を見られるようにひと回り大きくなっていよう。
しばしの別れ、淋しく進もうワンマン列車。
次はどこを走ろうか。
いわん 2022/08/29