【日々の取り組み】和歌山県御坊市・田辺市を視察
久慈市庁舎について
久慈市役所現庁舎は昭和49年の建設から約50年が経過し、設備の老朽化やそれに伴う維持管理費用の増加を始め、大規模災害発生時における防災拠点としての対応力の強化の必要性等、様々な課題を抱えています。
これまでも、市係長級職員で構成した市役所本庁舎等のあり方検討ワーキングチームにおいて検討が進められてきており、場所や機能など様々な視点から検討を深め、課題となる財源の確保についても検討をしていく方向性であるものと認識をしています。
御坊市
平成22年3月の市庁舎耐震診断の結果を受けて耐震補強工事の実施か建て替えかが議論され、平成22年7月に建て替えとの結論に達し、そこから様々な議論を経て現地建て替えにより令和6年1月に開庁しています。庁舎のコンセプトとして、自然災害に対応できる頑強な庁舎、街を活性化するシンボルとなる庁舎、長く使い続けることのできる環境配慮型の庁舎となっており、これからの時代に求められる市民ニーズや社会的ニーズを的確に反映しています。
田辺市
平成18年9月の市庁舎耐震診断及び平成19年10月の市民総合センター耐震診断の結果を受けて、平成28年1月に市役所本庁舎と市民総合センターについて、津波・洪水の浸水想定区域外で、かつ、中心市街地から近い場所に、両庁舎機能を統合した新庁舎を整備する方針として決定され、そこから様々な議論を経て令和6年5月に開庁しています。庁舎のコンセプトとして、人と地域を大切にする未来に“つなぐ„ みんなの庁舎となっており、災害対策、人の交流、人に優しい、セキュリティ確保、歴史・文化を大切にしており、庁舎に求める機能が明確です。
両市ともに耐震診断の結果を受けて議論が開始されているが、整備までは10年以上の期間を要しています。市民や議会との合意形成を図り、併せて予算の裏付けを得る必要があり、久慈市においても相応の期間を必要とすると見込まれます。今回の視察では、いずれも浸水想定区域にありながら、現地建て替えとした事例と高台移転の事例でした。久慈市では老朽化や浸水による行政機能への影響が懸念される状況です。広く開かれた議論の場を設け、これからの時代に求められる市役所庁舎の在り方を慎重に模索しながらもスピード感のある決断が求められるものと感じました。
久慈市においても建て替えの方向性で検討がなされていることを尊重し、今後においては、建て替えに当たって、様々な角度からの意見・要望等を踏まえた十分な検討を行い、市民理解を得ながら、的確に推進していくことが必要不可欠であると考えます。
よって、これからの時代に求められる市役所本庁舎のあり方について丁寧かつ十分に検討し、新庁舎の建て替えに係る基本構想の策定に取り組む必要があるものと考えることから、早期に次の段階に向けて取り組みを進めていくべきです。
ここで、議論の結果次第では、現地建て替えや移転といった判断に加えて、補強工事などの実施による現状維持という方向性を選択肢から排除するものではないことを申し添えておきます。
#日々の取り組み
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?