見出し画像

【FM店主日記Day36】全員一致はやり直し!?思考停止者が振りかざす正義はテロかもって話。

全員一致で不信任案が可決した、という話について昨日書いたのだけれど、その後、全員一致はやり直しっていう話をどこかで聞いたなぁと思い出したのでそれについてちょっと調べてみた。

最初は村上春樹の何かのエッセイに書いてあったのでは、と思っていて、ギリシャの議会では全員一致はやり直し、っていう話だったように記憶していた。が、調べてみると、どうもイザヤ・ベンダサン著の「日本人とユダヤ人」にその話が書かれていた、らしい。

一時期、僕はイスラエルについて色々調べることにハマっていて、この本ももちろん何度か読んだのだけれど、出典がこの本だった、という気は全くしていなかったので不意打ちだった。大昔イスラエルにあったサンヘドリンという最高法院のシステムの話だったらしい。

71人の裁判官が満場一致で死罪と判断したら、被告人は「無罪放免」となるのだ。サンヘドリンの裁判官は賢い人々のはずだ。であるのに、どうしてこういう規定になるのだろうか。

サンヘドリンの審理において、被告の弁護をする人はいない。だが、どれほど重大な犯罪であっても、あるいは証人や証拠にどれほど説得力があっても、弁護の余地は必ずある。そう古代イスラエルの裁判官は知っていた。だから、被告人の主張にも一理あると認める裁判官が1人もいないという状態は、何かおかしなことが起きている、裁判に間違いが起きている証拠だと考えるのだ。

「全員一致」で終わる会議が心底危ない理由 | 東洋経済オンライン

ま、そんなわけで、全員一致に対する違和感はたぶんここらへんの考え方に共感したことに由来するのだと思う。斉藤県知事に対する全員一致の意見っていうのはなんか歪んでるというか、強すぎる同調圧力とか、みんなが集団心理になって正義を掲げて思考が停止してるとか、何かしらおかしなことが起きてるんだろうとしか思えないわけですよ。そもそも多数決を取るってことは意見が分かれてるから取るんだろうし、全員一致することなんてあるわけないと思うのだけど。

斉藤県知事が議会を解散するのか、辞任するのか、解散させて辞任するのかは今この瞬間はまだ明らかになっていないけれど、思考停止したやつらの正義ほど危険なものはないので、これはちょっとやり直した方がいいんじゃないかと思ってならない秋の気配を纏った霧雨が降る今日の昼下がりなわけです。

まぁ、フェルマータの店主はクソ野郎だ!って言う人はいるだろうし、いても全然構わないし、まぁ、そう言われればクソ野郎な部分があることを否定できない部分もあるとは思うし、自分でも自分はクソ野郎だなぁって思う時だってあるのだけど、明確なきっかけなしで、その場にいる50人以上の人が満場一致でフェルマータの店主はクソ野郎だって言いだしたら、怒るとかそういうのじゃなくて、ただたんに恐怖でしかないし、そんなこと言う群衆とは二度と関わりたくないって思ってしまうのが自然だと思うけど、それに直面してもなお紳士的な態度を取り続けてる県知事の方が一枚上手なんじゃないだろうか。知らんけど。

あと、この調べ物をしている時に見つけて面白そうって思った本がこちらです。9月23日現在で、文庫のタブを選択すると全然違うちょっとシズル感のある小説に飛ぶのも含めてちょっとウケるw

フェルマータ店主 KAORU


いいなと思ったら応援しよう!