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【アニメ感想】GREAT PRETENDER:豪華で良質なニセモノ
普段は葬送のフリーレンに関する投稿をしていますが、今日は最近改めて観たアニメ『GREAT PRETENDER(グレート・プリテンダー)』の感想を投稿します。
作品の内容にはさらっと触れますが、ネタバレに繋がるようなものは避けるようにします。
また、最近続編制作が決定し、2024年に全世界展開するそうなので、ちょっと早めに復習しておきました。
作品内容
アニメ『GREAT PRETENDER』は、WIT STUDIO制作のオリジナルアニメで、2020年7月から2クールかけて放送された作品です。
あらすじは以下の通り。簡単に言うと、騙し合いの話ですね。
自称”日本一の天才詐欺師“枝村真人。
その日も相棒の工藤と2人で浅草観光に来ているフランス人に詐欺を仕掛けてひと儲け…のはずが、逆に騙され大金を奪われてしまう。
その男はローラン・ティエリー、マフィアさえ手玉に取るコンフィデンスマンだったのだ。
ローランが仕掛ける桁違いの<コン・ゲーム>に、枝村は巻き込まれていく…!!
全体の感想
シンプルに良いアニメ、というのが全体の感想です。
作品の狙い通り、私はすっかり騙されましたし、キャラクターも一人一人が魅力的で、観ていて飽きないなあと感じました。
作品後半にかけての伏線回収は、爽快感たっぷりですね。
個人的な基準として、ストーリーとキャラクターがしっかりしていれば、基本良いアニメだと考えていて、その2つがキッチリ押さえられている本作品は、シンプルに良いアニメだと感じました。
個人的な作品の魅力
この作品の魅力を一言で表現すると、「豪華で良質なニセモノ」です。
もう少し具体的に説明すると、個人的に3つの魅力があると考えています。
豪華なスタッフの絶妙なバランス
1つ目の魅力は、端的に言うと豪華なスタッフです。
本作の監督はアニメ「鬼灯の冷徹」などを担当した鏑木ひろさん、脚本はTVドラマ「リーガル・ハイ」などを担当した古沢良太さん、キャラクターデザインはアニメ「エヴァンゲリオン」などを担当した貞本義行さんです。
アニメに限らず様々な業界で活躍するスタッフを集めて作られたのが本作品ですが、少し懸念されるのは、才能のぶつかり合いによる作品の凡庸化。
ただその懸念点に関しては、リアル寄りのアニメが得意な鏑木ひろさん、デフォルメされた実写ドラマが得意な古沢良太さん、リアルとデフォルメの中間的なキャラデザが得意な貞本義行さんという具合に、うまく得意分野が補完的になっており、絶妙なバランスを形成しています。
詳しい解説は、以下の動画が上手くまとめていますので、ご参照ください。
ニセモノっぽい良質な背景デザイン
2つ目の魅力は、背景デザインです。
「君の名は」のような、昨今主流になっているスーパーリアルな背景ではなく、本作では絵画のようなカラフルで良質な背景が使われています。
背景の輪郭はリアルですが、配色が絵の具で塗ったような感じなので、少し非現実感がありニセモノっぽいです。
ただ意外にそれが効果的で、キャラクターの動きや心情変化はリアルなのに、その周辺がニセモノっぽいおかげで、この作品の「ウソ」というテーマを、間接的に暗示しているように思われます。
ニセモノを背負うキャラクター
3つ目の魅力は、キャラクターの背景です。
主要なキャラクターは、コンフィデンスマンとして、様々な「ニセモノ」の性格や個性を持っています。
それらは仕事の時に役立つ時もあり便利ですが、実はその「ニセモノ」を背負ったのには、それぞれのリアルでの過去の経験があり、その重い経験があったからこその「ニセモノ」でした。
そのストーリーが描かれることで、一見「ニセモノ」っぽい軽い性格や個性でも、話が進むに連れて愛着が湧いてくるのが、この作品の不思議なところです。
まとめ
本記事では、最近改めて観たアニメ『GREAT PRETENDER』の感想と個人的な魅力をまとめました。
長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。