"Romantasy"というジャンルについて
普段投稿しているジャンルと全然違いますが、最近ニュースで"Romantasy"の話題を聞いて、興味を持ったので、調べたことについて記事にまとめます。
元のニュースは以下にあります。
上記のニュース以外にも、以下の記事も参照しました。
"Romantasy"とは
"Romantasy"とは、小説などのジャンルを表す言葉で、"Romance(恋愛)"と"Fantasy(ファンタジー)"の2つを足し合わせたものです。
私は読んだことはないですが、Rebecca Yarrosさんの"Fourth Wing"や、Sarah J. Maasさんの"A Court of Thorns and Roses"が、そのジャンルで有名な本らしいです。
"Fourth Wing"は全世界で200万部以上売り上げるほどの大ベストセラーです。
名前が示す通り、設定はファンタジー世界で、主にギリシャ・ローマ神話をベースにし、現実の設定を含まないハイ・ファンタジーのものが多いらしいです。
ただ主軸は恋愛を中心としたストーリーで、"enemies-to-lovers(敵から恋人へ)"、"soulmates(運命の二人)" 、"love triangles(三角関係)"など、定番のロマンスストーリーのものが主流です。
それ故に、現段階では女性読者がメインターゲットのジャンルになります。
なぜ人気なのか
正直ありきたりなジャンルを組み合わせたものなので、なぜ人気なのかすぐには分かりませんでしたが、上述のニュースや記事から、幾つかの要因が述べられていました。
Covid-19による余剰時間発生
まず、大元のキッカケとしては、2020年のCovid-19の流行で、自宅待機や休業により、多くの人が余剰な時間を持ったことです。
それにより、多少時間が必要な、小説などの本を読む機会ができたことがベースになります。
BookTokの存在
上記の要因と関連していると思いますが、同時期にTikTok上のユーザーコミュニティーである"BookTok"が流行しました。
"BookTok"とは、配信者がおすすめの本を紹介する動画が、数多く共有されているコミュニティーのことです。
"BookTok"の歴史には詳しくありませんが、本を紹介する配信者は女性が多く、故に紹介される本のジャンルは、恋愛などが多くなる傾向です。
社会不安からの現実逃避
先述したCovid-19の流行に加え、特にアメリカでは大統領選挙やインフレなど、政治的・経済的に不安な出来事が続いています。
それを感じ取った読者は、現実から逃れられるファンタジーのジャンルに、精神の安定を求めていると考えられます。
婉曲的な表現
"BookTok"の存在、及び社会不安からの現実逃避の要因の組み合わせで、恋愛とファンタジーを組み合わせた"Romantasy"がピッタリはまったとのロジックですが、もう一つ要因を付言します。
"Romantasy"では、空想の世界が舞台であることもあり、異種族間の性描写がよく登場します。
対象の読者範囲(Young Adult(12~18歳)なのかNew Adult(18~30)なのか)にも依りますが、総じて体の部位などが現実のものと違うので、描写が直接的ではなく婉曲的になります。
なので、本を紹介する女性の動画配信者が、多少おもしろおかしく紹介しやすいのも、"Romantasy"が流行した一因だと考えられます。
今後の展開
ネットのニュースを見ていると、AmazonとかHuluとかが映像化を試みているという噂が流れているので、近いうちに映像として配信されるジャンルかもしれませんね。
最後に
この話題に興味を持ったのは、普段投稿している『葬送のフリーレン』という作品が、"Romantasy"と関係あるのかなと思ったからです。
フリーレンとヒンメルとの関係が典型例かなと。
ただ、現時点で流行している小説は、どちらかというと"enemies-to-lovers(敵から恋人へ)"などの、波の激しいストーリーが多いので、『葬送のフリーレン』とはちょっとジャンルが違う印象でした。
少女漫画に詳しくないので明言はできませんが、"Romantasy"っぽい日本の小説や漫画は、たぶん沢山あると思うので、何かしら今の流行に乗れると良いですね。
まとめ
本記事では、"Romantasy"というジャンルについて、調べたことを紹介しました。
長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。