見出し画像

【IWAI story # 5〜セレブレーションホール編〜】再会、そして目の前の人に集中する場所



さあ、ついにもう片方の建物に入っていきます。
二人との再会を果たす、
「セレブレーションホール」。

画像1


今回のストーリーもぜひお楽しみください。



人生を表現した廊下(スロープ)


この先はIWAIの中でも特別な、
挙式を行う空間です。

その世界により入り込んでいただくために、扉を開けると、照明を落としたスロープ状の廊下がのびています。

画像2


この廊下は中央に向かって谷状のスロープとなっており、併せて照明も点々と灯すスポットにしています。

また、廊下の両端は鏡になっており、正面を向くとその廊下が前にも後ろにも、ずっと続くように見えるようになっています。これによって点々と灯された波打つ長い廊下が現れます。

画像3

明るいときもあれば暗いときもある。
山もあれば谷もある。

そんな人生の道のりをこの廊下では表現しています。


中に入ると広がる、ノイズレスで不思議な空間

IWAI概念と、人前式において本当に必要なものはなんだろう?
それを考える中で出した答えは、

「いかに人に集中できるか」

ということでした。


そして、人に集中せざるを得ないデザインを考えた末に、辿り着いたのがこのセレブレーションホールです。

画像4


時間の流れ、上下右左、、
そういうことさえも歪んでしまう。

その中に身を置くことで感度が上がり、人に、自分に敏感になるような空間を目指しました。



二人を中心にゲストが向き合い座る


セレブレーションホールに入ったゲストは、
壁を向いて座るのではなく、
お互いに向き合う状態で座っていただきます。

画像5


その中で行うのが「はなむけの言葉」というコンテンツです。

司会者がお二人の人となりを話すのではなく、
そこにいるゲストから彼、彼女の人生が語られる

ゲストセンタードであり、この場に呼んだゲストだからこそ、今まで見てきた彼・彼女のリアルな輪郭や姿を伝えられ、相手のゲストも本人たちも、その言葉から温度感を持ってそれらを捉えることができるのです。

この「はなむけの言葉」は、会場の両サイドにお二人がそれぞれ移動して、お互いが自分のゲストと向き合う状態で執り行われます。それは同時に、自分の目の前には相手のゲストがいるということ。

画像8
画像9
画像6
画像7


目の前にいる、相手の大切な人たちも、これからの自分の人生に関わる人たちであるということを、改めて捉えるためにも、この配置にしています。



「場」をつくる空間として何ができるか

とにかく人に集中するために
ノイズになるものは削除。
指向性を感じるものも極力減らしたかった。

セレブレーションホール4

照明や音響も、どこから照らしどこから聞こえるのかわかりにくくしており、「角」は終わりや始まりを想起させるため、この空間内はあらゆる角を取ったデザインとなっています。

セレブレーションホール3

ここまで徹底して作り込むことで、
中に入った人の時間の流れや捉え方を歪め、
あらゆる感覚が研ぎ澄まされる、
そんな非日常で不思議な体験を得られる
空間
を作り出しました。



IWAIの森が画となる丸窓


この部屋つくるときに気をつけたことは
冷たい印象にならないこと。
そして、閉鎖的な印象にならないことでした。

モルタルのグレー単色だからこそ、
その色味や質感にこだわり
照明の色や照らし方と合わせて冷たさを緩和しています。

またこの空間の「抜け」の役割とシンボルとして設けたのが、IWAIの森を臨む丸窓です。

画像13

そこから見えるそのときだけの景色を一つの画と捉え、
シンボルとして扱い、空間に光と表情を与えています。



空間と人は相互に作用し合っている

この場所でのコンテンツは、
手紙を読む、ただそれだけです。

ただそれだけなのに、自然と涙が溢れてしまうのは、目の前の人と、その場に集中しているから。

画像13

もし仮に、この空間が顔が見合えず装飾的であったら、同じことをしても、受け取るものは全く違うものになっていると思います。



さあ、誓いが終わり、二人の人生を全員で知り、感じ合った後に向かうのは、パーティー会場となる「ゲストルーム」です。

ゲストルーム3 (1)


お楽しみに。


セレブレーションホールからお読みになった方は
ストーリーを感じるためにも
ぜひ合わせてこちらもご覧ください。


いいなと思ったら応援しよう!