就任式のハプニング・冷泉彰彦
冷泉氏は式典に参加して感じた諸々の課題を要点に纏めて報告している。主に大統領の発言を解説している、その内容は既に多くのメディアでも紹介されていることもあり、今回は省略するが、一つ気になった出来事の紹介をしておく。
『就任演説の後で、歌手のキャリー・アンダーウッドが出てきて「アメリカ・ビューティフル」を歌う場面では、軍楽の指揮者が行方不明になって音楽が鳴らないというハプニングがありました』。
アンダーウッドは直ぐにアドリブのアカペラで熱唱したようで、大統領とヴァンスは大喜びで称賛したようだが、観衆は盛り上がらなかったとある。
不思議なのは、「指揮者が行方不明」という点だ。どう考えても「外す」ことはないだろう。他の記事では、連邦議会議事堂に変更した為もあってか「技術トラブルが解消せず」とある。これも可笑しな話だ。音響装置と楽団は関係なく、演奏は取り敢えずできる、軍の楽団である。
冷泉氏は、「軍のささやかな反抗だったのかもしれません」と書いているが、大風呂敷を広げたトランプ政権の先行き不透明、多難を象徴しているとみえる。それと、消えた指揮者の動向が気になる。