見出し画像

左手トラックボールのススメ

トラックボールを左手で使っています。それを見た人から「えっ、左利きなの?」とよく聞かれるのですが、完全な右利き。もともと右手でマウスを使っていた私がなぜ左手トラックボールを使うようになったか、その利点と欠点をまとめました。

トラックボールを使い始めた理由

トラックボールを使い始めたのは、右手マウス時代に手首を痛めたから。

音楽制作作業では、徹夜で曲を仕上げて、次の日の仕事で演奏する、ということをよくしていました。

音楽における、ノリとかグルーブというのは、音符の長短で生まれるもの。楽譜上にある8分音符は、その位置や前後関係によって実際の音長は全く違うのです。演奏しては細かい調整の繰り返しです。

徹夜で曲作りというのは、その微妙な調節を一晩中やっているのです。マウスを握る右手は、常に緊張状態で微妙な動きを長時間続けていたため、手首を痛めてしまい、演奏に支障がでるほどに。

そんな悩みを先輩に相談したところ、トラックボールを勧められ、試したところ手首の負担が減り改善したため、トラックボールに移行しました。

画像1

トラックボールの特長

ボールを回してポインタを動かします。
便利なのが、画面の端から端までポインタを動かす時。
ボールを弾くように回すことで、端から端までポインタを動かすことができます。
これはボールの自重があるため、一度力を加えると慣性で回り続けるためなのですが、これによりどんな長い距離ポインタを動かそうとも手への負担はありません。
ボタンはマウスと同様で、左下ボタンが左クリック、右下が右クリック。上の左右ボタンはTrackball Worksというソフトウェアで自由にアサイン可能で、左上はESCキー、右上はCtrl + F5をアサインしています。ボールをノブのようにひねって回転させることでスクロールが可能です。

画像2

トラックボールの利点

省スペース
本体の大きさは、トラックボールの方が大きく、マウスがコンパクトなのですが、必要とするスペースはトラックボールが有利です。なぜなら、マウスは本体を動かす空きスペースが必要なのに対し、トラックボールは置いてしまえばその本体の大きさ以上の面積を必要としません。

マウスに比べて手首への負担が圧倒的に少ない

本体を掴んで動かすマウスに対し、トラックボールはボールを回転させるだけですので、手首を使う必要がありません。「いずれかの指でボールを弾いている」だけです。

身体の延長化されている、と言えるくらい使い込んでいるので意識は全くしていないのですが、観察してみると、人差し指、中指、薬指を使ってボールを動かしているようで、いずれかの2本の指で、動かしているようです。

この2本の指でというのが正確なポインタ操作を可能にするポイントだと思います。

画像3

手首(アーム)はトラックボール手前の机に載せており、ほぼ固定されていますので手首の負担はほとんどありません。

トラックボールの欠点

他の人が操作できない

PCの画面を見て会話しながら「ちょっと借りていい?」とマウス操作を変わることという場面、よくありますよね。設定や操作を教える時とか。
トラックボール、しかも左手の場合、これが不可能です。マウスのようにトラックボール自体を動かそうとする人もいます。

持ち運びしにくい

本体の大きさは、マウスより大きいため、持ち運んで使うことが少し大変です。出張時や長時間作業すると決まっているときは、覚悟を決めて持っていったりしますが。

トラックボールを左手で使うようになった理由

マウス操作で右手首を痛めたので、少しでも左手に代えられないかとやってみたのが始まりです。すぐに普通に使えるようになったので、そのまま左手で使っています。左手に比べ器用に使える右手が自由に使えるので、いろいろなことができます。
一番重宝するのが、PCの操作をしながら、シンセサイザーの鍵盤を演奏できること。これは逆に言う方がわかりやすいですね。シンセサイザーを右手で演奏しながら、演奏を止めることなくPCの操作をできる。音色を切り替えながら、エディットしながら演奏を止めなくてよい、ということがとても重宝しています。

デスク仕事では、PCの操作をしながら、メモを取れるというのが大きいです。

左手トラックボールにオススメのトラックボール

Kensington Slim Blade Trackball、もしくはExpert Mouse Trackballがオススメです。私は、両方合わせて5つは持っており、自宅、会社、持ち運び用などあらゆる場面で使用しています。ボール、ボタンがシンメトリーなレイアウトであることが理由です。Expert MouseよりSlim Bladeのほうがボタンの高さが低く、アームレストが必要ないため、今はメインはSlim Bladeを使っています。Expert Mouseは持ち運び用。

左手でトラックパッドは操作できない

トラックボールを持っていないとき、トラックパッドを使用しますが、これは右手でなくてはなりません。使えないわけではないのですが、左手トラックボールほど能率がよくありません。トラックボールでないと左手操作ができないのは、トラックボールの設計が非常に優れている、ということだなー、と個人的には思っています。

左手トラックボールのススメ

利き腕でない左手でトラックボールを扱えるようになって、右手が自由になり生産性が上がりました。

でも、周りにはほとんどいない。

こんなに便利で生産性が上がるのに、という気持ちでいっぱいです。

このNoteを読んだ方の中から、左手トラックボールを試してみる方が少しでも出て、その方の生産性が上がったと喜んでもらえるのであれば、と思いこのNoteを書きました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?